第一種電気工事士の過去問 令和2年度(2020年) 一般問題 問2
この過去問の解説 (3件)
答えは(2)3[V]です。
まずa-b間の電圧を求めるために、合成抵抗値を算出します。
直列接続の抵抗値はR=R1+R2[Ω]で表されます。
R1=2[Ω]+8[Ω]=10[Ω]、R2=5[Ω]+5[Ω]=10[Ω]となります。
また、並列接続の抵抗値はR=R1R2/(R1+R2)[Ω]で表されます。
R=10[Ω]×10[Ω]/(10[Ω]+10[Ω])=5[Ω]となります。
オームの法則I=V/R[A] より、問いの回路に流れる電流Iは、
I=20[V]/(5[Ω]+5[Ω])=2[A]となります。
オームの法則V=IR[V]より、並列の合成抵抗値5[Ω]にかかる電圧は、
V=2[A]×5[Ω]=10[V]となります。
回路a点での電圧Va=10[V]×(8[Ω]/(2[Ω]+8[Ω]))=8[V]、
回路b点での電圧Vb=10[V]×(5[Ω]/(5[Ω]+5[Ω]))=5[V]となります。
a-b間の電圧Vabは、電圧Vaと電圧Vbの差ですので、
Vab=Va-Vb=8[V]-5[V]=3[V]となります。
初めにa-b間の電圧というのはa点、b点の電圧の差となります。
a点の電圧とb点の電圧の求め方ですが
上の図の場合、起電力20[V]と抵抗が回路に配線されています。
そして、各抵抗に電流が流れると必ず電圧降下が発生しますので
電流の流れ(+から-に流れる)に沿って考え、a点の電圧Vaは、
起電力20[V]-左の5[Ω]にかかる電圧V1-並列回路上部2[Ω]にかかる電圧V2
同じく、b点の電圧Vbは
起電力20[V]-左の5[Ω]にかかる電圧V1-並列回路下部左の5[Ω]にかかる電圧V3
となります。
まずはV1を求めて行きます。
直列接続の場合、電圧は分圧され。
各抵抗にかかる電圧は各抵抗値の比に等しくなりますので
先に、並列回路の合成抵抗を求めます。
上部及び下部の合成抵抗は直列接続ですので
R3=2+8=10[Ω].R4=5+5=10[Ω]
ですから、並列回路の合成抵抗は
R2=R3×R4/(R3+R4)
=10×10/(10+10)
=5[Ω]
よって、この回路には5[Ω]と5[Ω]の抵抗が直列に接続されている事になり
抵抗の比は5:5(1:1)つまり電圧も1:1に分圧するので
V1=10[V]
次にV2、V3を考えて行きます。
並列回路部分にかかる電圧は上から左の抵抗と1:1で分圧されるので10[V]
よって、V2にかかる電圧は10[V]が2:8に分圧されるので
V2=2[V]
V3にかかる電圧は10[V]が5:5に分圧されるので
V3=5[V]
求めた値を上の式に代入し各点の電圧を求めます
Va=20-10-2=8[V]
Vb=20-10-5=5[V]
a-b間の電圧はVaとVbの差ですので
Vab=Va-Vb=8-5=3[V]
よって、答えは(2)の3[V]です
2[Ω]と8[Ω]の直列接続は
2+8=10[Ω]
5[Ω]と5[Ω]の直列接続は
5+5=10[Ω]
10[Ω]が2つとなりさらに並列合成抵抗を求めます。
(10×10)/(10+10)=100/20=5[Ω]
これで5[Ω]2つが直列接続された回路と考えることが出来ます。
次に全体の電流を求めます。
I=20[V]/5[Ω]+5[Ω]=20/10=2[A]となります。
次に並列合成抵抗で求めた5[Ω]にかかる電圧を求めます。
2[A]×5[Ω]=10[V]
上記をふまえてa-b間の電圧を求めていきます。
8[Ω]の電圧Va=10[V]×8[Ω]/2[Ω]+8[Ω] (分圧の式)
=80/10=8[V]
5[Ω]の電圧Vb=10[V]×5[Ω]/5[Ω]+5[Ω] (分圧の式)
=50/10=5[V]
a-b間の電圧[Vab]は
Vab=Va-Vb=8-5=3[V]
よって答えは(2)となります。
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