第一種衛生管理者の過去問 平成26年10月公表 関係法令(有害業務に係るもの) 問7
この過去問の解説 (4件)
まずは定義から覚えていきましょう。
(有機溶剤)
物質を溶解する性質を持つ有機化合物。人体に有害
(有機溶剤含有物)
有機溶剤と有機溶剤以外を混ぜたもの。有機溶剤が全体の5%以上のものをいいます。
(有機溶剤の色分け区分)
第一種 → 赤 第二種 → 黄 第三種 → 青
(有機溶剤の排気設備)
第一種、第二種は密閉設備で局所排気装置またはプッシュプル型換気装置が必要です。
第三種は密閉設備で局所排気装置またはプッシュプル型換気装置か全体換気装置が必要です。ただし、タンク内の内部で吹き付けるような作業の時は全体換気装置は不可になります。
(有機溶剤の保管)
容器を密閉または屋外の一定の場所に集積しておかなければなりません。
(保護マスクの使用)
有機溶剤を入れたことのあるタンク内での作業では送気マスクを着用させなければなりません。
では問題を見てみましょう。
1.有機溶剤含有物は有機溶剤が全体の5%以上のものをいいますので誤りです。
2.第一種有機溶剤が4%で5%に達していないので、第一種ではなく8%含有している第二種に分類されます。第一種の割合が5%未満で第一種と第二種の合計の割合が5%以上の場合、第二種になります。
第一種有機溶剤4%+第二種有機溶剤8%=第二種
第一種有機溶剤4%+第二種有機溶剤2%=第二種
第一種有機溶剤6%+第二種有機溶剤8%=第一種
3.正しいです。危険なほうから赤→黄→青です。
4.その通りです。
5.その通りです。
有機溶剤中毒予防規則に関する問題です。
1は、「重量の10%を超えて」の所が誤りです。有機溶剤含有物の定義は、「有機溶剤と有機溶剤以外の物で、有機溶剤を当該混合物の重量の5%を超えて含有するもの」とあり、10%ではなく5%が正しいです。
2は、第一種有機溶剤等である「トリクロルエチレンを総重量の4%」を含有しており5%を超えていないので、第一種有機溶剤等の区分ではありません。また、第二種有機溶剤等である「キシレンを総重量の8%含有」しており5%を超えているので第二種有機溶剤等の区分になり、正しいです。
3は、第一種有機溶剤等が「赤」、第二種有機溶剤等が「黄」、第三種有機溶剤等が「青」ですので正しいです。
4は、「有機溶剤中毒予防規則 第36条」に定められているので正しいです。
5は、「有機溶剤中毒予防規則 第32条」に定められているので正しいです。
以上のことから、1が正解です。
1 有機溶剤を含有(混合物の重量の5%超)を含有した物を言うため、誤りです。
2 第一種有機溶剤が5%を超えず、第二種有機溶剤が5%を超えているため、第二種有機溶剤に区分されます。よって、正しいです。
3 第一種有機溶剤は赤
第二種有機溶剤は黄
第三種有機溶剤は青 よって、正しいです。
4 有機溶剤等を入れてあった空容器で有機溶剤の蒸気が発散するおそれのあるものについては、その容器を密閉するか、屋外の一定の場所に集積することが義務づけられています。(有機則第36条)よって、正しいです。
5 有機溶剤等を入れたことのあるタンクの内部での業務に従事する労働者に対しては、送気マスクの使用が義務づけられています。(有機則第32条)よって、正しいです。
以上のことから、1が正解です。
正しくは「有機溶剤含有物とは、有機溶剤と有機溶剤以外の物との混合物で、有機溶剤を当該混合物の重量の5%を超えて含有するものをいう。」です。10%ではありません。
よって、誤った選択肢です。
2:○
第一種有機溶剤を総重量の5%以下、第二種有機溶剤を総重量の5%以上含有しているので、この混合物は、第二種有機溶剤等に区分されます。
よって、正しい選択肢です。
3:○
有機溶剤等の区分を色分けにより表示するとき、第二種有機溶剤等については、黄色で行う必要があります。
よって、正しい選択肢です。
4:○
有機溶剤等を入れてあった空容器で有機溶剤の蒸気が発散するおそれのあるものについては、密閉するか、又は屋外の一定の場所に集積しておく必要があります。
よって、正しい選択肢です。
5:○
有機溶剤等を入れたことのあるタンクで有機溶剤の蒸気が発散するおそれのあるものの内部における業務に労働者を従事させるときは、当該労働者に送気マスクを使用させる必要があります。
よって、正しい選択肢です。
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