第一種衛生管理者の過去問 平成29年4月公表 労働衛生（有害業務に係るもの） 問12

正解　５．「有機溶剤中毒予防規則」
１．水溶性と脂溶性双方ともに具有します。しかし、蒸気は一般的に空気よりも重いです。軽いが誤りとなります。

２．有機溶剤の人体への吸収経路としては、呼吸器、皮膚、消化器から吸収されます。よって、「皮膚吸収ない」という表現が誤りとなります。

３．生物学的モニタリングの指標としての尿中代謝物は、馬尿酸はトルエンであり、キシレンはメチル馬尿酸です。誤りです。

４．メタノールの健康被害は、視覚障害です。よって、本肢は間違いです。

５．不眠などの不定愁訴や記憶力減退、めまい、頭痛を引き起こすことになります。本肢が正解です。

正解：5

1.誤
　有機溶剤の蒸気は空気より重いです。

2.誤
　有機溶剤は皮膚からも吸収されるものがあります。

3.誤
　キシレンから尿に代謝されるのはメチル馬尿酸で、馬尿酸はトルエンから尿に代謝されます。

4.誤
　メタノールによる健康障害は視神経障害です。

5.正
　記述のとおり正解です。

正解：５、記述のとおり
　
１、誤り。
　有機溶剤の性質としては
　・揮発性⇒揮発しやすい。蒸気は空気より重い。
　・刺激性⇒皮膚や粘膜への刺激作用。
　・脂溶性⇒脂肪を多く含む脳や肝臓に入りやすい。
　・吸収性⇒皮膚や呼吸器から吸収されやすい。

２、誤り。上記のとおり。

３、誤り。メチル馬尿酸です。

４、誤り。視神経障害をもたらします。他に酢酸メチルも同じような疾病をもたらします。