第一種衛生管理者の過去問 令和3年4月公表 労働衛生（有害業務に係るもの） 問12

正解は(3)トリクロロエチレンです。

有害化学物質の存在様式を全体的に覚えておきましょう。

固体、液体、気体　までは誰でも知っていると思いますが

固体には粉じんとヒューム　気体には蒸気とガス　液体はミストがあります。

粉じんは研磨や摩擦により粒子になったもので石綿、ジクロルベンジジン等があります。

ヒュームは個体が過熱により溶解し、気化し冷やされて微粒子となったものです。

例）酸化亜鉛、酸化ベリリウム等

ミストは液体の微粒子が空気中に浮遊しているものです。

例）硫酸、硝酸、クロム塩酸、硫酸ジメチル等

蒸気は25℃ １気圧（常温、常圧の事です。)で蒸気圧に応じて気体となったものです。

例）水銀、アセトン、トリクロロエチレン、二硫化炭素等

ガスは常温、常圧で気体の物です。

例）塩素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、二酸化硫黄、アンモニア、塩化ビニル等

では問題を解いていきましょう。

1.塩化ビニルはガスである為、誤りです。

2.ジクロロベンジジンは粉じんである為、誤りです。

3.トリクロロエチレンは蒸気である為、正解です。

4.二酸化硫黄はガスである為、誤りです。

5.ホルムアルデヒドはガスである為、誤りです。

【解説】

　工業用で使用される主な化学物質の状態変化と温度変化を覚えておきましょう。

常温・常圧での化学物質の空気中における状態についての問題です。

過去問題を解き、よく出てくる物質について覚えるようにしましょう。

では、選択肢をみていきます。