第一種衛生管理者の過去問 令和3年4月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問17
この過去問の解説 (2件)
正解は(4)です。症状としては皮膚の硬化、肝障害です。
化学物質による健康障害、疾病については化学物質名と疾病の種類が多岐に渡ります。ここでは化学物質以外にも健康障害に関わる代表的な試験に出やすい物を纏めます。最低でもこれだけは覚えておいてください。
アンモニア:皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害
塩酸(塩化水素を含む。):皮膚障害、前眼部障害、気道・肺障害又は歯牙酸蝕
硝酸:皮膚障害、前眼部障害、気道・肺障害又は歯牙酸蝕
弗化水素酸:皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害 ※弗化水素とは異なるので注意
硫酸:皮膚障害、前眼部障害、気道・肺障害又は歯牙酸蝕
亜鉛等の金属ヒューム:金属熱
インジウム及びその化合物:肺障害
カドミウム及びその化合物:気道・肺障害、腎障害又は骨軟化
クロム及びその化合物:皮膚障害、気道・肺障害、鼻中隔穿孔又は嗅覚障害
四アルキル鉛化合物:頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状又はせん妄、幻覚等の精神障害
水銀及びその化合物(アルキル水銀化合物を除く。)頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、振せん、歩行障害等の神経障害、焦燥感、記憶減退、不眠等の精神障害、口腔粘膜障害又は腎障害
鉛及びその化合物(四アルキル鉛化合物を除く。)頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、造血器障害、末梢神経障害又は疝痛、便秘等の胃腸障害
砒素及びその化合物(砒化水素を除く。) 皮膚障害、気道障害、鼻中隔穿孔、末梢神経障害又は肝障害
ベリリウム及びその化合物:皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害
マンガン及びその化合物:頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状又は言語障害、歩行障害、振せん等の神経障害
塩素:皮膚障害、前眼部障害、気道・肺障害又は歯牙酸蝕
弗素及びその無機化合物(弗化水素酸を除く。) 皮膚障害、前眼部障害、気道・肺障害又は骨硬化
二亜硫酸ナトリウム:皮膚障害又は気道障害
二酸化硫黄: 前眼部障害又は気道・肺障害
二酸化窒素 :前眼部障害又は気道・肺障害
塩化ビニル 頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、皮膚障害、中枢神経系抑制、レイノー現象、指端骨溶解又は門脈圧亢進
塩化メチル 頭痛、めまい、嘔吐等自覚症状、中枢神経系抑制、視覚障害、言語障害、協調運動障害等の神経障害又は肝障害
臭化エチル:中枢神経系抑制又は気道・肺障害
臭化メチル:頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、皮膚障害、気道・肺障害、視覚障害、言語障害、協調運動障害、
トリクロルエチレン 頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、中枢神経系抑制、前眼部障害、気道・肺障害、視神経障害、三叉神経障害、末梢神経障害又は肝障害
ノルマルヘキサン 末梢神経障害
クロロホルム 頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、中枢神経系抑制又は肝障害
アクロレイン 皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害
アセトン 頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状又は中枢神経系抑制
化学物質による健康障害に関する問題です。
労働災害を防ぐためにも必要な知識です。
では、選択肢をみていきましょう。
正しいです。文のとおりです。
中枢神経系、とくに末梢神経系に影響を与え、
多発性神経障害を生じることがあります。
正しいです。文のとおりです。
正しいです。文のとおりです。
誤りです。
塩化ビニルによる中毒では、急性の場合は、めまい、吐き気、
見当識障害などがあり、長期にわたる曝露では、肝血管肉腫、
肝脾腫、食道及び胃の静脈瘤などがみられます。
正しいです。
弗化水素による中毒では、弗化水素を吸い込んだことにより、
上気道の強い痛み、せき、吐き気、頭痛、呼吸困難を起こします。
曝露量が多くなると、
喀血や急性低酸素血症性呼吸不全を起こす場合があります。
本問題で問われているのは「慢性」なので、文のとおりです。
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