第一種衛生管理者の過去問 令和3年10月公表 労働生理 問43
この過去問の解説 (4件)
正解:2番(誤っているもの)
1 .寒冷な環境においては、皮膚の血管が収縮して血流量が減って、熱の放散が減少する。
正しい文言です。
2 .暑熱な環境においては、内臓の血流量が増加し体内の代謝活動が亢(こう)進することにより、人体からの熱の放散が促進される。
暑熱な環境においては、皮膚の血管が拡張して血流量が増加し、体表面への体熱の移動が促進されて熱の放散が増加します。
内臓ではなく皮膚から放熱します。
3 .体温調節にみられるように、外部環境などが変化しても身体内部の状態を一定に保とうとする性質を恒常性(ホメオスタシス)という。
正しい文言です。
4 .計算上、100gの水分が体重70㎏の人の体表面から蒸発すると、気化熱が奪われ、体温が約1℃下がる。
正しい文言です。
5 .熱の放散は、輻(ふく)射(放射)、伝導、蒸発などの物理的な過程で行われ、蒸発には、発汗と不感蒸泄(せつ)によるものがある。
正しい文言です。
答えは(2)です。
1:この記述は誤っていません。
2:暑熱な環境においては、皮膚の血管が拡張して血流量が増加し、体表面への体熱の移動が促進されて熱の放散が増加します。
3:この記述は誤っていません。
4:この記述は誤っていません。
5:この記述は誤っていません。
発汗とは、体温が高くなった時に起きる体温調節現象で、汗の水分が蒸発することによって熱の放散が増大します。
不感蒸泄とは、常時皮膚や呼気から水分を蒸発させていることです。
1:○
2:×
3:○
4:○
5:○
誤った選択肢は2です。
暑熱な環境においては、内臓の血流量を減少させて体内の代謝活動を抑制し、人体からの熱の放散を促進して体温を下げる必要があります。
その他は説明文の通りです。
1:正
記載のとおりです。
2:誤
これが答えの選択肢になります。
暑熱な環境においては、内臓の血流量が増加するのではなく、皮膚の血管が拡張して血流量が増加し、体表面への体熱の移動が促進されて熱の放散が促進されます。
3:正
記載のとおりです。
4:正
記載のとおりです。
5:正
記載のとおりです。
なぜ、暑いときに汗をかくのか、寒いと鳥肌が立つのかなど、自分自身の身体の変化を体温調節の機能として、理解しておきましょう。
中学校の理科の「生物の体のつくりとはたらき」、高校の生物基礎、生物の教科書や、副教材にも記載されている内容です。
中学・高校の教科書等をお持ちの方は、目を通しておいた方がよいです。
※出版社によっては、記載表現が異なっていたり、記載されていないこともあります。
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