交流回路に関する問題です。
直流回路の問題のように
「直列抵抗の合成抵抗は12Ω+16Ω=28Ωで…」
と考えるのは間違いです。気を付けましょう。
では、どのように考えたら良いでしょうか。
インピーダンスの公式を思い出してみましょう。
Z=√R^2+(XL-XC)^2
Z:インピーダンス R:抵抗の抵抗値
XL:コイルのリアクタンス
XC:コンデンサーのリアクタンス
インピーダンスとは交流回路における合成抵抗の値のようなものです。つまり、交流回路では、直流回路のように単純な足し算では、全体の抵抗は求められないのです。また、リアクタンスとは、コイルやコンデンサーの抵抗値のようなものです。
この問題では、抵抗は12Ω、コイルは16Ωで、コンデンサーはつながれていません。したがって回路全体のインピーダンスは、先ほどの公式を用いて、次のように求められます。
Z=√12^2+(16-0)^2
=√144+256
=√400
=20(Ω)
電源の電圧は200Vで、全体のインピーダンスは20Ωですので、オームの法則により、回路を流れる電流は次のように求められます。
I=200/20=10(A) I:回路を流れる電流
最後に、抵抗にかかる電圧を求めます。
抵抗に流れる電流は、先ほど求めた回路を流れる電流に等しいですから、10Aです。ここでもオームの法則により、抵抗にかかる電圧が求められます。
V=10×12=120(V) V:抵抗にかかる電圧
ゆえに正解は3番の120(V)です。