クレーン・デリック運転士の過去問
令和3年(2021年)4月
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問32
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問題
クレーン・デリック運転士試験 令和3年(2021年)4月 クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問32 (訂正依頼・報告はこちら)
均質な材料でできた固体の物体及び荷の重心及び安定に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
- 重心の位置が物体の外部にある物体であっても、置き方を変えると重心の位置が物体の内部に移動する場合がある。
- 複雑な形状の物体の重心は、二つ以上の点になる場合があるが、重心の数が多いほどその物体の安定性は良くなる。
- 長尺の荷をクレーンでつり上げるため、目安で重心位置を定めてその真上にフックを置き、玉掛けを行い、地切り直前まで少しだけつり上げたとき、荷が傾いた場合は、荷の実際の重心位置は目安とした重心位置よりも傾斜の低い側にある。
- 水平面上に置いた直方体の物体を傾けた場合、重心からの鉛直線がその物体の底面を外れるときは、その物体は元の位置に戻る。
- 直方体の物体の置き方を変える場合、物体の底面積が小さくなるほど安定性は良くなる。
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この過去問の解説 (1件)
01
選択肢1は誤りです。
重心の位置が物体の外部にある物体は、向きや置き方を変えても重心の位置が変わることはありません。
選択肢2は誤りです。
どんな複雑な形状の物体であっても、重心は必ず一つの点しか存在しません。
選択肢3は正しいです。
長尺の荷をクレーンでつり上げたときに荷が傾く場合は、重心の位置は荷が下がっている側にあります。
その場合は一旦荷を下ろし、フックやワイヤロープを重心の真上に移動させなければなりません。
選択肢4は誤りです。
物体の重心からの鉛直線(地面に向かって垂直に伸ばした線)が、その物体の底面より外側に出てしまったときは、物体を倒そうとする力が働くので、元の位置には戻りません。
選択肢5は誤りです。
直方体の物体は置き方によって底面積が変わり、底面積が大きいほど倒れにくくなるので、逆に底面積が小さいと倒れやすく、重心の位置も高くなるので不安定になります。
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