クレーン・デリック運転士 過去問
令和3年(2021年)10月
問7 (クレーン及びデリックに関する知識 問7)
問題文
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問題
クレーン・デリック運転士試験 令和3年(2021年)10月 問7(クレーン及びデリックに関する知識 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
- 電動油圧押上機ブレーキは、ばねにより制動を行い、油圧によって押上げ力を得て制動力を解除する。
- バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されている。
- つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%に調整する。
- ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキという。
- ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造のものである。
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この過去問の解説 (3件)
01
選択肢1は正しいです。
電動油圧押上機ブレーキは、ブレーキシューがばねと油圧により作動する仕組みで、多くのクレーンの走行・横行用ブレーキとして採用されています。
選択肢2は正しいです。
バンドブレーキは足踏み式バンドブレーキや電磁バンドブレーキがあり、ブレーキを緩めたときにバンドが平均して緩むように、すき間を調整するボルトが配置されています。
選択肢3は誤りです。
つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の150%に調整するよう、クレーン構造規格で規定されています。
選択肢文では、トルクの値の120%に調整となっており、誤りです。
選択肢4は正しいです。
ドラム形電磁ブレーキはマグネットブレーキともいい、ブレーキシューがばねと電磁石により作動する仕組みで、交流電磁ブレーキと直流電磁ブレーキがあります。
選択肢5は正しいです。
ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する仕組みで、冷却効果に優れています。
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02
クレーンのブレーキに関する問題です。
ブレーキは事故などに直結する重要な部分なので、一つ一つ確認していきましょう。
正しい記述です。
電動油圧押上機ブレーキは、ばねにより制動を行い、油圧によって押上げ力を得て制動力を解除するブレーキです。
ばねと油圧の記述を逆に覚えないようにしましょう。
正しい記述です。
バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されています。
つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%ではなく150%に調節する必要があります。
正しい記述です。
ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキといいます。
交流は交流電磁、直流は直流電磁と覚えましょう。
正しい記述です。
ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片で両側からはさみ付けて制動する構造のものとなります。
ブレーキの構造や仕組みを理解すると、他の設備でも応用が利くので覚えておきましょう。
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03
ブレーキは、重い荷物を空中でピタリと止めるための最重要保安部品です。
「どうやって止めるか(バネの力)」と「どうやって緩めるか(電気や油圧の力)」の仕組みを理解することが、安全管理の第一歩です。
この問題を解くための鍵は、「つり上げブレーキの能力基準(数値)」です。
クレーンのブレーキは、荷物が落ちないように「余裕」を持って設計・調整されています。
具体的には、「定格荷重の何パーセントまで耐えられるように調整するか?」という数字が決まっています。
× 正しい記述です。
現在、大型クレーンで最も一般的なブレーキです。
・止める時(制動):強力な「ばね(スプリング)」の力でドラムを締め付けて止めます。
・動かす時(解除):モーターとポンプ(電動油圧押上機)で油圧を作り、その力でばねを押し広げてブレーキを解除します。 「普段はばねで止まっていて、電気を入れると緩む(ネガティブブレーキ)」という安全設計になっています。
× 正しい記述です。
バンドブレーキは、回転するドラムの外側に帯(バンド)を巻き付けて止めるタイプです。
ブレーキを緩めたとき、バンド全体が均等にパッと開かないと、一部がドラムに擦れて引きずってしまいます(片効き)。
これを防ぐため、バンドの外周には「等間隔調整ボルト(すき間調整ボルト)」が付いており、どこかが接触しないように調整できるようになっています。
〇 誤った記述(正解)です。
法令(クレーン構造規格)により、つり上げ装置のブレーキは、定格荷重の「150%(1.5倍)」以上の制動トルクを持つように調整しなければならないと定められています。
「120%」では余裕が足りません。
万が一の衝撃や過負荷に耐えるため、1.5倍の力でガッチリ止める必要があります。
ちなみに、走行や横行などのブレーキは、風などの外力を考慮した別の計算式が使われますが、つり上げは一律150%です。
× 正しい記述です。
電磁石(ソレノイド)の力を使ってブレーキを開放するタイプです。
・交流電磁ブレーキ:家庭用電源と同じ交流(AC)で磁石を動かす。構造がシンプルで反応が早いが、衝撃音が大きい。
・直流電磁ブレーキ:直流(DC)で動かす。動作が滑らかで静か。 どちらも「電磁石、リンク、ばね」で構成される基本構造は同じです。
× 正しい記述です。
自動車やバイクのブレーキと同じ仕組みです。
回転する円盤(ディスク)を、両側からブレーキパッドで「挟み込む」ことで摩擦力を生み出し、回転を止めます。
放熱性が良く、安定した制動力が得られるため、最近のクレーンでも採用が増えています。
【重要ポイントのおさらい】
つり上げブレーキ:定格荷重の150%以上。(120%はNG)
ブレーキの基本:ばねで止めて、動力(電気・油圧)で緩める。(停電したら自動で止まる安全設計)
バンドブレーキ:すき間調整ボルトで均等に開くようにする。
「命を預かるつり上げブレーキは、1.5倍(150%)の力で止める!」。
この数字だけは絶対に忘れないでください。
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