クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
クレーン及びデリックに関する知識 問7

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 クレーン及びデリックに関する知識 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンのブレーキに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。
  • ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造のものであるが、ディスクが過熱しやすいため、ドラム形ブレーキなどに比べ、装置全体を小型化することができない。
  • 電磁式バンドブレーキは、ブレーキドラムの周りにバンドを巻き付け、電磁石に電流を通じることにより締め付けて制動する。
  • 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。
  • つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%に調整する。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。」 です。

ブレーキはクレーンを安全に動かすために重要な部分です。それぞれの選択肢について、正しいかどうか確認してみましょう。

選択肢1. 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。

このブレーキは、ばねの力で制動(止める力)をかけて、油圧でその制動を解除する仕組みです。

選択肢では「油圧で制動をかけて、ばねで解除する」となっているため、逆の説明になっています。

この記述は誤りです。

選択肢2. ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造のものであるが、ディスクが過熱しやすいため、ドラム形ブレーキなどに比べ、装置全体を小型化することができない。

ディスクブレーキは、ディスクを両側からパッドで挟んで制動する構造です。正しい説明です。

ただし、「ディスクが過熱しやすいため、小型化できない」という部分が誤りです。実際にはディスクブレーキは効率が良く、小型化にも適しています。

この記述は誤りです。

選択肢3. 電磁式バンドブレーキは、ブレーキドラムの周りにバンドを巻き付け、電磁石に電流を通じることにより締め付けて制動する。

このブレーキは、バンドをブレーキドラム(円筒形の部品)の周りに巻き付ける構造ですが、制動の仕組みは「電磁石で締め付ける」のではなく、ばねや他の力を使うことが一般的です。

この記述は誤りです。

選択肢4. 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。

このブレーキは、油圧を使って制動する仕組みです。ただし、配管に油漏れや空気が入ると、圧力が正しくかからず、ブレーキが効かなくなることがあります。

これは正しい説明です。

この記述は適切です。

選択肢5. つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%に調整する。

つり上げ装置のブレーキは、定格荷重の150%以上の制動力を持つ必要があります。選択肢では「120%に調整する」となっており、基準を満たしていません。

この記述は誤りです。

まとめ

正しい選択肢は、**「足踏み油圧式ディスクブレーキの説明」**です。

ブレーキの点検や調整を正しく行うことで、クレーンが安全に使えるようになります。これを理解しておくと、クレーンの仕組みや安全性についての知識が深まりますね!

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