クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
関係法令 問18

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 関係法令 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

つり上げ荷重2t以上のデリックの使用等に関する記述として、法令上、正しいものは次のうちどれか。
  • 限定なしのクレーン・デリック運転士免許を有する労働者は、デリックの運転の業務に従事中にデリックの安全装置を臨時に取り外す必要が生じたときは、あらかじめ事業者の許可を得ずに取り外すことができるが、当該安全装置を取り外したときは、直ちに事業者にその旨を報告しなければならない。
  • デリックの直働式以外の巻過防止装置は、フック等のつり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とブームの先端のシーブその他当該上面が接触するおそれのある物(ブームを除く。)の下面との間隔が0.05m以上になるように調整しておかなければならない。
  • デリックの運転者は、荷をつったままで運転位置から離れてはならない。ただし、作業の性質上やむを得ない場合又は安全な作業の遂行上必要な場合に、電源を切り、かつ、ブレーキをかけるときは、この限りでない。
  • デリック検査証を受けたデリックを貸与するときは、デリック検査証とともにするのでなければ、貸与してはならない。
  • ブームを有するデリックを、デリック明細書に記載されているブームの傾斜角の範囲をこえて使用するときは、作業を指揮する者を選任して、その者の直接の指揮のもとに作業を実施しなければならない。

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この過去問の解説 (1件)

01

法令上正しいものは

「デリック検査証を受けたデリックを貸与するときは、デリック検査証とともにするのでなければ、貸与してはならない。」です。

 

つり上げ荷重2t以上のデリックについて、法令で定められている運用や安全基準を考慮して、それぞれの選択肢を確認します。

選択肢1. 限定なしのクレーン・デリック運転士免許を有する労働者は、デリックの運転の業務に従事中にデリックの安全装置を臨時に取り外す必要が生じたときは、あらかじめ事業者の許可を得ずに取り外すことができるが、当該安全装置を取り外したときは、直ちに事業者にその旨を報告しなければならない。

この記述は誤りです。

安全装置は運転中の安全を確保するための重要なものであり、事業者の許可を得ずに取り外すことは法令で禁止されています。

選択肢2. デリックの直働式以外の巻過防止装置は、フック等のつり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とブームの先端のシーブその他当該上面が接触するおそれのある物(ブームを除く。)の下面との間隔が0.05m以上になるように調整しておかなければならない。

この記述は誤りです。

法令では、この間隔は0.1m以上と規定されています。0.05mは不適切です。

選択肢3. デリックの運転者は、荷をつったままで運転位置から離れてはならない。ただし、作業の性質上やむを得ない場合又は安全な作業の遂行上必要な場合に、電源を切り、かつ、ブレーキをかけるときは、この限りでない。

この記述は誤りです。

運転者が荷をつったまま運転位置を離れることは原則禁止されており、電源を切り、ブレーキをかけた場合も例外として認められていません

選択肢4. デリック検査証を受けたデリックを貸与するときは、デリック検査証とともにするのでなければ、貸与してはならない。

この記述は正しいです。

デリックを貸与する際には、デリック検査証を貸与することが義務付けられています。

選択肢5. ブームを有するデリックを、デリック明細書に記載されているブームの傾斜角の範囲をこえて使用するときは、作業を指揮する者を選任して、その者の直接の指揮のもとに作業を実施しなければならない。

この記述は誤りです。

ブームの傾斜角の範囲を超えて使用することは法令で禁止されており、指揮者を選任しても違法となります。

まとめ

デリックの法令では、安全装置の取り扱いや適切な使用基準が厳しく定められています。特に検査証の管理や運転中の安全措置について正しい知識を持つことが、事故防止につながります。

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