クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問34

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

均質な材料でできた固体の物体の重心及び安定に関する次のAからEの記述について、適切でないもののみをすべて挙げた組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A  直方体の物体の置き方を変える場合、重心の位置が高くなるほど安定性は悪くなる。
B  重心の位置が物体の外部にある物体であっても、置き方を変えると重心の位置が物体の内部に移動する場合がある。
C  複雑な形状の物体の重心は、二つ以上の点になる場合があるが、重心の数が多いほどその物体の安定性は良くなる。
D  直方体の物体の置き方を変える場合、物体の底面積が小さくなるほど安定性は悪くなる。
E  水平面上に置いた直方体の物体を傾けた場合、重心からの鉛直線がその物体の底面を通るときは、その物体は元の位置に戻らないで倒れる
  • A,B,C
  • A,D
  • B,C,D
  • B,C,E
  • C,D,E

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この過去問の解説 (1件)

01

重心と安定性に関する基本的な考え方を基に、各記述を確認します。

 

A 直方体の物体の置き方を変える場合、重心の位置が高くなるほど安定性は悪くなる。

 

この記述は正しいです。
重心が高くなると、物体の安定性は悪くなります。重心が低いほど、倒れにくく安定します。

 

B 重心の位置が物体の外部にある物体であっても、置き方を変えると重心の位置が物体の内部に移動する場合がある。

 

この記述は誤りです。
重心の位置は、物体の形状や質量分布によって決まり、物体を置き換えたりしても外部から内部に移動することはありません。重心の位置はその物体に固有です。

 

C 複雑な形状の物体の重心は、二つ以上の点になる場合があるが、重心の数が多いほどその物体の安定性は良くなる。

 

この記述は誤りです。
重心は物体に1点しか存在しません。複数の点に重心が分かれるということはありません。

 

D 直方体の物体の置き方を変える場合、物体の底面積が小さくなるほど安定性は悪くなる。

 

この記述は正しいです。
底面積が小さいと、支持範囲が狭くなり、倒れやすくなるため安定性が悪くなります。

 

E 水平面上に置いた直方体の物体を傾けた場合、重心からの鉛直線がその物体の底面を通るときは、その物体は元の位置に戻らないで倒れる。

 

この記述は誤りです。
物体が傾いても、重心からの鉛直線が底面を通る限り、物体は倒れずに元の位置に戻ります。鉛直線が底面を外れると倒れる可能性があります。

 

以上により、適切でないものは

「B,C,E」です。

選択肢1. A,B,C

この選択肢は誤りです。

選択肢2. A,D

この選択肢は誤りです。

選択肢4. B,C,E

この選択肢は正しいです。

選択肢5. C,D,E

この選択肢は誤りです。

まとめ

重心と安定性は、物体の形状や設置方法によって大きく影響を受けます。重心が低く、底面積が広いほど安定することを理解し、物体の置き方や設計に応用することが大切です。

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