クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問35

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

物体の運動に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • 物体の運動の「速い」、「遅い」の程度を示す量を速さといい、単位時間に物体が移動した距離で表す。
  • 物体が円運動をしているとき、遠心力は、物体の質量が小さいほど小さくなる。
  • 物体が一定の加速度で加速し、その速度が2秒間に10m/sから40m/sになったときの加速度は、4m/s2である。
  • 外から力が作用しない限り、静止している物体が静止の状態を、また、運動している物体が同一の運動の状態を続けようとする性質を慣性という。
  • 荷をつった状態でジブクレーンのジブを旋回させると、荷は旋回する前の作業半径より大きい半径で回るようになる。

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この過去問の解説 (1件)

01

適切でないものは

「物体が一定の加速度で加速し、その速度が2秒間に10m/sから40m/sになったときの加速度は、4m/s²である。」です。

 

物体の運動に関する各記述について正しいかどうかを確認しましょう。

選択肢1. 物体の運動の「速い」、「遅い」の程度を示す量を速さといい、単位時間に物体が移動した距離で表す。

この記述は正しいです。
速さは、物体が一定の時間内にどれだけの距離を進んだかを示す量であり、単位は一般的にメートル毎秒(m/s)で表されます。

選択肢2. 物体が円運動をしているとき、遠心力は、物体の質量が小さいほど小さくなる。

この記述は正しいです。
遠心力の大きさは物体の質量に比例するため、質量が小さいほど遠心力も小さくなります。遠心力の公式は F=m⋅v2/r で、ここで m は質量です。

選択肢3. 物体が一定の加速度で加速し、その速度が2秒間に10m/sから40m/sになったときの加速度は、4m/s2である。

この記述は誤りです。
加速度は、速度の変化量を時間で割ることで求めます。
速度の変化量は 40−10=30 m/sであり、時間は 2 秒なので、加速度は
a=30/2=15 m/s2
4m/s²ではなく、正しくは15m/s²です。

選択肢4. 外から力が作用しない限り、静止している物体が静止の状態を、また、運動している物体が同一の運動の状態を続けようとする性質を慣性という。

この記述は正しいです。
慣性とは、物体が外部から力を受けない場合にその運動状態を保とうとする性質のことを指します。これはニュートンの第一法則(慣性の法則)に基づきます。

選択肢5. 荷をつった状態でジブクレーンのジブを旋回させると、荷は旋回する前の作業半径より大きい半径で回るようになる。

この記述は正しいです。
ジブクレーンが荷を旋回させると、遠心力が作用して荷は元の半径より大きな半径を描きながら回ります。

まとめ

加速度の計算は基本的な物理の問題ですが、速度変化量と時間の関係を正しく理解することが重要です。公式をしっかり覚えておきましょう。また、遠心力や慣性といった運動の基本法則も、日常や実際の作業に応用されるため、正確な理解が大切です。

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