クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年（2022年）10月
原動機及び電気に関する知識問4

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問題

クレーン・デリック運転士試験　令和4年（2022年）10月原動機及び電気に関する知識　問4 （訂正依頼・報告はこちら）

クレーンの電動機の付属機器に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

ユニバーサル制御器は、1本の操作ハンドルを前後左右や斜めに操作することにより、3個の制御器を同時に又は単独で操作できる構造にしたものである。
制御器は、電動機に正転、停止、逆転及び制御速度の指令を与えるもので、制御の方式により直接制御器と間接制御器に大別され、さらに、両者の混合型である複合制御器がある。
無線操作用の制御器には、押しボタン式とハンドル操作式があり、誤操作を防止するため、複数の操作を1回のスイッチ操作で行うことができるように工夫されている。
エンコーダー型制御器は、ハンドル位置を連続的に検出し、電動機の主回路を直接開閉する直接制御器である。
ドラム形直接制御器は、ハンドルで回される円弧状のフィンガーとそれに接する固定セグメントにより電磁接触器の操作回路を開閉する制御器である。

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クレーンの電動機には、正確かつ安全に操作を行うためのさまざまな付属機器が使用されます。本問題では、これらの付属機器の機能や構造に関する説明の中から、適切なものを選ぶ必要があります。それぞれの選択肢について詳細に解説します。

選択肢1. ユニバーサル制御器は、1本の操作ハンドルを前後左右や斜めに操作することにより、3個の制御器を同時に又は単独で操作できる構造にしたものである。

この記述は誤りです。

ユニバーサル制御器は、1本の操作ハンドルを使って複数の制御器を同時または個別に操作できる装置ですが、「3個の制御器を操作」と限定的に記述している点が誤りです。この機器は制御器の数に特定の制約があるわけではありません。

選択肢2. 制御器は、電動機に正転、停止、逆転及び制御速度の指令を与えるもので、制御の方式により直接制御器と間接制御器に大別され、さらに、両者の混合型である複合制御器がある。

この記述は正しいです。

制御器は、電動機の正転、逆転、停止、速度制御の指令を与えるもので、直接制御器（主回路を直接開閉）と間接制御器（電磁接触器を介して制御）に分類されます。また、これらを組み合わせた複合制御器も存在します。この説明は正確で、付属機器の基本的な分類を的確に述べています。

選択肢3. 無線操作用の制御器には、押しボタン式とハンドル操作式があり、誤操作を防止するため、複数の操作を1回のスイッチ操作で行うことができるように工夫されている。

この記述は誤りです。

無線操作用の制御器には押しボタン式とハンドル操作式がありますが、「複数の操作を1回のスイッチ操作で行う」という記述は誤りです。安全性の観点から、通常、1回のスイッチ操作で複数の動作を行う設計は採用されません。

選択肢4. エンコーダー型制御器は、ハンドル位置を連続的に検出し、電動機の主回路を直接開閉する直接制御器である。

この記述は誤りです。

エンコーダー型制御器は、ハンドルの位置を連続的に検出して信号を出力するものですが、電動機の主回路を直接開閉することはありません。間接制御器として使用されるため、この記述は不正確です。

選択肢5. ドラム形直接制御器は、ハンドルで回される円弧状のフィンガーとそれに接する固定セグメントにより電磁接触器の操作回路を開閉する制御器である。

この記述は誤りです。

ドラム形直接制御器は、ハンドル操作で主回路を直接開閉する装置ですが、「電磁接触器の操作回路を開閉する」という記述は間接制御器の説明に該当します。

まとめ

適切な記述は選択肢2です。この選択肢では、制御器の基本的な分類（直接制御器、間接制御器、複合制御器）を的確に説明しており、電動機制御における重要な知識が正確に記述されています。他の選択肢は誤りが含まれているため、正答としては選択肢2が最も適切です。

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