Heisei International Company のシニア人事マネジャー
Billy White さんが社員各位に宛てて出した手紙〔メール〕です。
Tom Adams なる社員を勤務態度不良につき解雇することと,
他の社員には社内内規に従って勤務することを求め,
彼と同様の行為をした社員に対しては厳しく臨む
ということを通知しています。
① I am ---( 1 )--- this announcement
与えられた選択肢は動詞 make の
1. 過去・過去分詞形(made)
2. 現在分詞・動名詞形(making)
3. 原形(make)
4. 三人称単数現在形(makes)
です。空欄の前には be 動詞の am があることから,
空欄には現在分詞か過去分詞が来るはずです。
この抜粋部の主語は I(私 = Billy White さん)であり,
この公表を行う(make this announcement)主体も
手紙の送り主であるBilly White さんです。
したがって,この抜粋部は現在進行形に書かれるべきであり,
【2】番 の現在分詞 making が正解ということになります。
抜粋部の訳:「私はこの公表を行います」
② any other employee found to be doing any such thing will also be dealt ---( 2 )--- through strict actions
非常に分かりにくいのですが,この抜粋部の主語は
any other employee found to be doing any such thing
(そのようないかなる行為を行ったことが見つかった
他のいかなる社員)
です。be dealt の dealt は deal の過去分詞ですので,
この抜粋部は受動態であることが分かります。
動詞 deal といえば deal with ~(~に対処する,~を処理する)。
実は,この句動詞を受動態で使うときは注意が必要です。
例えば,I have to dealt with this issue immediately.
(私はこの問題を直ちに処理しないといけない)という文を
受動態にすると,This issue has to be dealt with by me immediately.
のように with が「単独で」,つまり,直後に名詞やそれに類する語句が
続かない形で残されてしまうのです。
ここの抜粋部についても同様に考えて with を入れると
「そのようないかなる行為を行ったことが見つかった
他のいかなる社員も厳格な処置によって処分されます。」
という意味になり,この通知の内容に合う文が出来上がります。
【6】番 が正解です。
選択肢として与えられた他の前置詞のうち,
on(5.)と for(7.)は deal と相性が良くないのですが,
by(8.)については,イギリスの用法ですが,
deal by ‘人’ で「‘人’ を扱う〔処遇する〕」という意味になります。
例)The smart girl has been well dealt by.
(その利口な少女は優遇されてきました。)
※ 受動態で使うことが多いです。こちらも by が残ります。
③ Heisei International Company is a ---( 3 )--- work place …
空欄の前は a,後ろが work place(職場)であるので,
空欄には形容詞かそれに類する単語が入ると予想できます。
与えられた選択肢のうち,
disciplined(訓練された,しつけのよい,規律正しい;9.)と
desperate(自暴自棄の,死に物狂いの;11.)が形容詞であり,
disciplined のほうを入れると,
「Heisei International Company は規律正しい職場です」
となり,この通知の内容にあった文が出来上がります。
したがって,【9】番 が正解ということになります。
10. の disregard は動詞の場合,
他動詞で「~に注意を払わない」や「~を軽視する」,
名詞の場合「無関心」という意味です。
12. の disagree は自動詞。disagree with ~ で
「~と一致しない」「~に反対する」です。
<その他の注意点>
・Dear staff members 「スタッフ各位」
staff は「スタッフの集団」。
日本語で言うところの「スタッフ」と言いたい場合は
a staff member とします。
日本語でも英語でも「チームメンバー」のことを
team とは言いませんよね。staff と staff member の関係が
team と team member の関係と同じだと覚えておきましょう。
・this firm = this company 「この会社」
英語では,1つの文章内で同じ単語を使い続けるのではなく,
類似の意味を持つ単語・表現への言い換え(パラフレーズ)を
することが好まれます。
・terminate 「解雇する(dismiss,discharge)」
・an irregularity 「不正〔不法〕行為」,(複数形)「不品行」
・tolerate 「(行為など)を許容する」
・Make sure that S V ~.(命令文)
「(確実に)~するようにしなさい」
・enclose 「~を同封する」→「~を添付する」
・accordingly 「それに応じて」
・be of high value = be highly valuable 「とても大事である」
〈of + 抽象名詞〉で形容詞と同じ働きをします。
・under all situations 「いかなる場合でも」