出版会社 the ABC Publishing Company の
編集アシスタント(editorial assistant)の求人に応募した
新卒(a recent graduate)の Adele Cimen さんの手紙〔メール〕です。
① You specify ---( 1 )--- you are looking for someone with strong writing skills.
与えられた選択肢をとりあえず入れてみましょう。
1. You specify instead of you are looking for …
instead of you(貴社の代わりに)は副詞句ですので,
are looking for … の主語がないことになり,
出来た ’文’ は文として成立していません。不正解です。
ちなみに,instead of ~(~の代わりに)の~には,
名詞や代名詞だけでなく
動名詞(句),前置詞句,副詞,形容詞も
入れることが出来るそうです。
2. You specify although you are looking for …
「貴社は強力なライティング技術を持った人を求めているのに
貴社は明記しています。」
という良く分からない内容の文になります。不正解です。
although や though(~だけれども)は ‘逆接’ の「接続詞」。
in spite of ~ や despite ~ といった ‘逆接’ の「前置詞(句)」,
however や nonetheless といった ‘逆接’ の「接続副詞」との
違いを再確認しておきましょう。
3. You specify that you are looking for …
この【3】番 が正解です。文の意味は
「貴社は強力なライティング技術を持った人を求めていると
明記しています。」です。
接続詞の that は名詞節を導き,
ここでは you(貴社)が明記していることの具体的内容を
表すのに使われています。
(名詞節とは,主語と述語の構造を持ち,名詞としての振る舞いをする
文内部の単位,塊のことです。)
なお,specify は that 節だけでなく,
when you eat your meals(いつ食事をするのか)や
how thick the line should be drawn
(どういった太さの線を描くべきなのか)
といった wh- 節を目的語に取ることが出来ます。
また,この,動詞の目的語である名詞節を導く that は省略可能です。
4. You specify kind of you are looking for …
この場合の kind は名詞ですから,
a kind of you や the kind of you と冠詞をつけるべきです。
仮に冠詞があったにしても,
a kind of ~ は「1種の~」や「~のようなもの」,
「いつもの~でないもの」という意味ですし,
the kind of ~ は「~の種類」ですので,
ちょっと意味不明です。したがって,不正解です。
なお,kind of ~ には動詞や形容詞の前に置いて
「多少~」,「少し~」という意味を添える使い方があります。
例)I kind of am into it.
(僕はそれに少しハマってましてね。)
② an editorial intern for---( 2 )--- a government magazine and a college marketing office
空欄の後には a government magazine(政府広報誌)と
a college marketing office(大学のマーケティング部門)とが
and でつながれています。与えられた選択肢のうち,
and でつながれている場合に用いるのは both です。
(both A and B で「AもBも両方」)
したがって,【6】番 が正解です。
either(5.)は either A or B(AかBのどちらか),
neither(7.)は neither A nor B(AもBも~しない〔~でない〕)。
neither は少しややこしいかもしれませんが
これを機会に覚えてしまいましょう。
例)This cuisine is neither too salty nor too sweet.
(この料理は塩辛すぎることもなく,甘過ぎもしない。)
less(8.)は little の比較級。
less than ~(~より少ない)は覚えておきたいところです。
例)So far, less than 40% of adults have been vaccinated.
(これまでのところ予防接種を受けた成人は40%に満たない。)
抜粋部の訳:
「政府広報誌と大学マーケティング部門の両方での編集インターン」
③ I have become a skilled writer with a ---( 3 )--- of experience
上の②で登場した,政府広報誌と大学マーケティング部門の両方での
編集インターン以外にも,英語専攻の学生(an English major)であり,
ライティングの家庭教師(a writing tutor)も
していたとのことで,「多様な」経験があると言えます。したがって,
【11】番 の variety(多様性,色々)が正解と考えられます。
a variety of ~ で「多様な~」です。
a couple of ~(9.)で「2,3の~」や「2人の~」です。
ahead of ~(10.)は「~の前に」や「~に先駆けて」,
「~より有利な立場で」といった意味。
ahead of the game(優勢である,他の追随を許さない)は
覚えておきたいところです。
a sheet of ~(12.)は「1枚の~」です。
抜粋部の訳:
「私は多様な経験を持った腕利きのライターとなりました。」
<その他の注意点>
・Hiring Manager 「採用担当者」
日本の場合と状況が少し異なり,
ここでは雇われた場合の将来の上司のことです。
・resume 「履歴書」
・call within the next week to see
「来週中に,お会いするために立ち寄ります」
call to see に within the next week(来週中)が挿入されています。
call to see は「電話して会う」か「会うために立ち寄る」の
いずれかですが,ここでは後者です。
・arrange a time to do 「~する時間を決める」