Erica から Dana に宛てて書いた
クリスマスの贈り物のお礼と近況報告です。
Dana は「ディナ」([deinə])と発音しますが,
例えば往年の Xファイルシリーズ(X files)の
スカリー捜査官(Agent Scully)の場合,「ダナ」と訳されていました。
① Thanks a lot ---(1)--- the Christmas gift.
Thanks a lot for ~,または Thank you very much for ~ で
「~をどうもありがとう」の意味です。
~には ‘お礼の理由’ が入ります。
正解は for です。
他の選択肢のうち to を使ったイディオムの
thanks to ~(~のおかげで,~のために)は覚えておきましょう。
with the help of ~(~のおかげで)や
owing to ~,because of ~(~のために)に
言い換えることが可能です。
例)Thanks to you, I passed the exam.
(君のおかげで試験に受かったよ。)
抜粋部の訳:「クリスマスの贈り物をどうもありがとう。」
② We --- (2) --- forward to such wonderful gifts every year…
与えられた選択肢は次の通りです。
未来(will look)
過去(looked)
現在(look)
過去完了(had looked)
要は look forward to ~(~を楽しみにする)の時制を
どうするかが問われているわけですが,
ここでは「このような素晴らしい贈り物を毎年(every year)
楽しみにしている」と書いてあるので,
“過去も今もそう思っているし,これからもそう思うだろう”
という感じを表現するため,時制は現在にします。look が正解です。
過去完了はあまりピンとこない時制かもしれませんが,
“過去のある時点を基準にしてさらに前のこと“
という感じを出すために用います。
例えば,過去のある時点の話をしていて,
途中で「実はそれまで彼は…だったのだ」と
さらにその前の話を挿入的にする場合に用います。
抜粋部の訳:「私たちはこのような素晴らしい贈り物を毎年
楽しみにしています。」
③ We ---(3)--- remembering your dance in last year’s Christmas party.
選択肢はそれぞれ
現在進行形(am)
過去進行形(were)
未来進行形(will be)
義務・必要の have to + 現在進行形(has to be)
となっています。このうち最後の has to be を
--- (3) --- に入れてみると,
「私たちは去年のクリスマスパーティーでのダンスを懐かしんで
いなければなりません。」
というよく分からない文になるので,has to be は除外できます。
残り3つの選択肢の違いは時制ですが,抜粋の1つ前の文は
We had great Christmas party here and we all were missing you badly.
(私たちはここで素晴らしいパーティーを開きました。
みんなあなたがいなくてとてもさみしいと思っていました。)
と過去・過去進行形で書かれており,話の流れとしては
そのパーティーで「去年のクリスマスパーティーでのダンスを
懐かしんでいた」というふうに続くと考えるのが自然です。
したがって were(過去進行形)が答えです。
ところで,remember は「覚えている」という意味で覚えている
人もいるかと思います。注意すべき点は
「覚えている」という意味の remember は
状態動詞(have や love,hear の仲間)であり,
進行形には出来ないということです。一方,
ここの remember は「思い返す(昔を懐かしむ)」という意味です。
この意味の remember は状態動詞ではないので,
進行形にすることが可能です。
抜粋部の訳:「私たちは去年のクリスマスパーティーでのダンスを
懐かしんでいました。」
<その他の注意点>
・Christmas hangover 「クリスマス(パーティー)後の二日酔い」
・something special as a memento 「思い出の品として何か特別な物」
something を形容詞で修飾するときは
その形容詞を後ろに置くことに注意です。
また,memento は「思い出の品,記念品」の意味です。
参考として,memento mori は「頭蓋骨」や
「死をイメージさせる物」,「死の警告」の意味です。
ラテン語で「死を覚悟せよ」という意味の警句に由来します。