問題
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背部の筋で脊髄神経後枝に支配されるのはどれか。
1 .
広背筋
2 .
僧帽筋
3 .
上後鋸筋
4 .
頭板状筋
( あん摩マッサージ指圧師国家試験 第28回(2020年) 午前 問18 )
脊髄神経後枝は、
脊髄神経が椎間孔で2つに別れた枝のうち、
後方に伸びている枝です。
広背筋は、
第6胸椎〜第5腰椎の棘突起、正中仙骨稜、
腸骨稜後方、下部肋骨、肩甲骨下角から起始し、
上腕骨の小結節稜で停止する筋です。
支配神経は、
腕神経叢の後神経束から分枝している
胸背神経です。
僧帽筋は、
後頭骨の上項線、外後頭隆起、
項靭帯、第7頸椎以下全胸椎の棘突起、
棘上靭帯を起始とし、
鎖骨外側1/3、肩峰、肩甲棘で停止する筋です。
支配神経は、
副神経の外側枝と頸神経叢の枝です。
上後鋸筋は、
第6,7頚椎と第1,2胸椎の棘突起を起始とし、
第2〜5肋骨で停止する筋です。
支配神経は、肋間神経です。
頭板状筋は、
第3〜7頸椎の高さにある項靭帯、
第1頸椎〜第2または3胸椎の棘突起を起始とし、
側頭骨の乳様突起、
後頭骨上項線の外側部で停止する筋です。
第2〜5頚神経後枝に支配されており、
脊髄神経後枝に支配されているといえますので、
これが正解であると考えられます。
筋の起始停止、支配神経について
再確認しておきましょう。
脊髄神経は前根と後根が合流した後、椎間孔を出て、体幹の腹側や上肢、下肢の筋肉や皮膚へ行く前枝と、固有背筋と背部の皮膚へ行く後枝に分かれます。
尚、脊髄神経の後枝の名前が付いていない神経は、
・後頭下神経
・大後頭神経
・上殿皮神経
・仙骨神経
・中殿皮神経
があるので、覚えておくと良いでしょう。
広背筋の支配神経は、胸背神経(頸神経第6~8)です。
僧帽筋の支配神経は、副神経と頸神経叢(頸神経第3~4)です。
上後鋸筋の支配神経は、肋間神経(胸神経第1~4)です。
頭板状筋の支配神経は、頸神経後枝(第2~5)です。