あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午前 問42
この過去問の解説 (3件)
1 .便秘が続くと腸全体の動きが悪くなって、消化液が消化管に溜まりやすくなってしまい、嘔吐の原因となることがあります。
2 .急性虫垂炎は右下腹部(マックバーネー圧痛点)の強い痛みが特徴です。
3 .心筋梗塞の症状には胸部圧迫寒や胸全体の激しい痛みがあり、上腹部の痛みも起こるため、正答となります。
4 .鮮血便は肛門に近い部位からの出血を疑います。
腹部症状は、
心窩部痛(心筋梗塞、単純性イレウス、食道炎、胃炎、胃潰瘍、膵炎など)
右季肋部痛(胆嚢炎、胆管炎、肝炎など)
左季肋部痛(膵炎、胃潰瘍、大動脈破裂、大腸穿孔など)
右下腹部痛(虫垂炎、大腸憩室炎、クローン病、鼠経ヘルニア、卵巣捻転など)
左下腹部痛(大腸炎、大腸穿孔、鼠経ヘルニアなど)
に分けられます。
便秘は、3日以上排便がない状態と定義されていて、腸の機能低下や、ガスの貯留による吐き気の症状が出ることもあります。
右下腹部です。
鮮血便では、痔など、
その便が排出される時の出血とみなせます。
消化管からの出血であれば、
時間が経っているため、
便として出た時には、
血液は黒色に変色しています。
そのため、黒色タール便と呼ばれます。
正解は3です。
1、便秘は嘔吐の原因にはならない。
便の滞留が続くと、消化管機能低下により食欲不振や嘔吐の症状も示します。
2、急性虫垂炎は左季肋部痛が特徴的である。
急性虫垂炎で痛みが現れるのは右下腹部です。虫垂は盲腸から突出している器官であり、右下腹部に存在します。
3、腹痛の原因の一つに心筋梗塞がある。
心筋梗塞による腹痛も存在するため、これが正解です。
主に左季肋部へ痛みが生じ、肩や上腕にまで伸びる場合に心疾患や胸部疾患の可能性が強くなります。
4、鮮血便の場合、上部消化器からの出血を疑う。
鮮血便の場合に疑うものは大腸・肛門などの下部消化器からの出血です。
上部消化器から出血している場合、黒褐色便や黒色便となります。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。