正解は(2)です。
(1)誤りです。たんぱく質の摂取を制限する必要はありません。以前は高たんぱく食が基本とされていましたが、現在は規則的なバランスがとれた食事を摂ることがすすめられています。
肝臓では、代謝や解毒、胆汁分泌を行う重要な臓器です。その代謝のはたらきの中では、食物のたんぱく質からできたアミノ酸を、体内で使用しやすいたんぱく質に変化させる処理をしています。肝臓の機能が低下すると、たんぱく質処置能力が低下するため、肝硬変や肝不全など病状が進行した場合では、低たんぱく質食を選択します。
(2)正解です。カリウムは細胞膜のポンプ作用によって体内の余分なナトリウムを排出することで、血圧を補正します。また、腎臓からのナトリウムの排出も促す作用もあります。カルシウムは不足すると血管壁を収縮させ、高血圧をひきおこします。
高血圧では、カリウム、カルシウムを十分に摂る必要があります。
(3)誤りです。腎臓はたんぱく質の老廃物である尿素や窒素を、血液中から除去して排泄するはたらきがあります。腎炎のように弱った腎臓の負担を減らすためには、その老廃物の元であるたんぱく質を少なくする必要があります。
また、たんぱく質を減らした分、カロリーが減るので、必要カロリーを糖質や脂質で補う必要があります。したがって、低たんぱく質・高カロリー食が必要です。
(4)誤りです。肉や魚卵などに多く含まれているプリン体は、体内で尿酸へと変化します。尿酸は尿によって排出されますが、体内の尿酸値が高いと、高尿酸血症(尿酸値が7.0mg/dl以上の状態)となります。これが続くことで尿酸が間接に蓄積していき、急性関節炎をおこします。この状態が痛風です。
尿量が多くなることで、尿中に排泄される尿酸が多くなるので、水分を十分に摂取することが必要です。