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中小企業診断士の過去問 平成27年度(2015年) 経営法務 問7

問題

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一定の取引分野における競争を実質的に制限することになる、株式の取得、合併、吸収分割、共同株式移転、事業譲受けといった企業結合は、独占禁止法により禁止されている。この点、企業結合後のハーフィンダール・ハーシュマン指数(以下「HHI」という。)が次の①から③のいずれかに該当する場合には、通常、独占禁止法に違反しないと考えられている。この①から③の規準を満たす領域のことを「セーフハーバー」と呼ぶ。
HHIは、一定の取引分野における各事業者の市場シェア(百分率で示される。)をそれぞれ2乗し、2乗された市場シェアを合計することによって算出される。
①  企業結合後のHHIが1,500以下である場合
②  企業結合後のHHIが1,500超2,500以下であって、かつ、結合後のHHIから結合前のHHIを控除した数値が250以下である場合
③  企業結合後のHHIが2,500を超え、かつ、結合後のHHIから結合前のHHIを控除した数値が150以下である場合
企業結合前の一定の取引分野における各事業者の市場シェアについては、次の(1)と(2)の2つの場合があるとして、セーフハーバーを満たさないものを下記から選べ。

(1)企業結合前の一定の取引分野における各事業者の市場シェアが、A社30%、B社25%、C社20%、D社10%、E社9%、F社6%の場合。
(2)企業結合前の一定の取引分野における各事業者の市場シェアが、A社40%、B社30%、C社12%、D社10%、E社5%、F社3%の場合。
   1 .
(1)の場合において、C社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社30%、C+E社29%、B社25%、D社10%、F社6%となるとき。
   2 .
(1)の場合において、D社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社30%、B社25%、C社20%、D+E社19%、F社6%となるとき。
   3 .
(2)の場合において、C社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社40%、B社30%、C+E社17%、D社10%、F社3%となるとき。
   4 .
(2)の場合において、D社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社40%、B社30%、D+E社15%、C社12%、F社3%となるとき。
( 中小企業診断士試験 第1次試験 経営法務 平成27年度(2015年) 問7 )
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この過去問の解説 (2件)

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1:適切です。
(1)の場合において、C社とE社が企業結合した場合、HHIは2,502となり、結合後のHHIから結合前のHHIを解除した数値は360です。そのため、セーフハーバー③を満たさないことになります。

2:不適切です。
(1)の場合において、D社とE社が企業結合した場合、HHIは2,322となり、結合後のHHIから結合前のHHIを解除した数値は180です。そのためセーフハーバー②を満たすこととなります。

3:不適切です。
(2)の場合において、C社とE社が企業結合した場合、HHIは2,898となり、結合後のHHIから結合前のHHIを解除した数値は120です。そのためセーフハーバー③を満たすこととなります。

4:不適切です。
(2)の場合において、D社とE社が企業結合した場合、HHIは2,878となり、結合後のHHIから結合前のHHIを解除した数値は100です。そのためセーフハーバー③を満たすこととなります。

セーフハーバーは、中小企業診断士学習において学習していた受験生は稀だと思われます。
しかし、本問は実は問題文をよく読むと答えを絞り出せるようになっています。企業経営理論同様、問題文が長い場合はあきらめずによく読んで適切な答えを考えるようにしましょう。
お勧めな方法としては、問題文が長い問題は一旦飛ばし、一通り全問解き終わった後の気持ちに余裕がある状態で解くことです。

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市場の寡占度合いを示す、ハーフィンダール・ハーシュマン指数に関する問題です。

ハーフィンダール・ハーシュマン指数は、各社のシェアを2乗した数値を足し合わせることで求められます。

シェア30%の企業のHHIは30×30=900、シェア5%の企業のHHIは5×5=25となります。

数値の最大値は市場内に1社だけの完全独占状態で、HHIは10,000(100×100)となります。

セーフハーバーは直訳すると「安全な港」という意味になるため、セーフハーバーに該当すれば独占禁止法に違反しないというのは直感的にご理解いただけると思います。

企業結合前の一定の取引分野における、各事業者の市場シェアについては2つの場合があるとされており、計算すると(1)が2,142、(2)が2,778となります。

選択肢1. (1)の場合において、C社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社30%、C+E社29%、B社25%、D社10%、F社6%となるとき。

(1)の場合において、C社とE社が企業結合を行うとHHIは2,502となります。

2,502-2,142=360となり、③を満たさないため、正解の選択肢となります。

選択肢2. (1)の場合において、D社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社30%、B社25%、C社20%、D+E社19%、F社6%となるとき。

(1)の場合において、D社とE社が企業結合を行いうとHHIは2,332となります。

2,322-2,142=180となり、②を満たします

選択肢3. (2)の場合において、C社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社40%、B社30%、C+E社17%、D社10%、F社3%となるとき。

(2)の場合において、C社とE社が企業結合を行うとHHIは2,898となります。

2,898-2,778=120となり、③を満たします

選択肢4. (2)の場合において、D社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがa社40%、B社30%、D+E社15%、C社12%、F社3%となるとき。

(2)の場合において、D社とE社が企業結合を行うとHHI2,878となります。

2,878-2,778=100となり、③を満たします

まとめ

ハーフィンダール・ハーシュマン指数が出題されることは稀にありますが、計算が必要になるため時間がかかります。(逆にいえば、計算さえ間違わなければ必ず正解できます)

そのため、この手の問題は一旦後回しにして、残った時間と他の問題でどれだけ点数を積み上げることができるかを天秤にかけて対応する(場合によっては捨て問扱いにして、適当にマークだけ付けておく)ことをお勧めします。

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