問題
あなた:「今月上場されたのですよね。おめでとうございます。」
甲氏:「ありがとうございます。」
あなた:「でも、甲さんの仕事はこれからが大変ですね。上場企業となるといろいろ情報開示が求められますし。」
甲氏:「そうですね。一口に企業内容の開示といっても、法定開示、適時開示、それに任意開示があって、何か起こったときにどれに該当するかはなかなか瞬時には判断がつきません。あと、開示内容が誤っていたり虚偽記載があったりした場合の法的責任も重そうですよね。例えば有価証券報告書に虚偽記載があった場合、どのようなペナルティがありますか。」
あなた:「当局に提出して開示した有価証券報告書の重要な事項について虚偽記載があったり記載が欠けたりした場合、有価証券の発行者である会社が課徴金を国庫に納めなければなりません。課徴金の金額については、その発行会社が発行する有価証券の市場価額の総額に[ A ]を乗じて算出した額が600万円を超えなければ600万円、超えればその算出額になります。また、重要な事項について虚偽記載等のある有価証券報告書の提出会社は、流通市場における有価証券の取得者・[ B ]に対して、金融商品取引法に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。この流通市場における提出会社の損害賠償責任については、発行市場における発行会社の損害賠償責任と[ C ]、[ D ]であるとされています。さらに罰則もあります。具体的に重要な事項の虚偽記載とされる事例については、専門家のアドバイスを受けてください。」
甲氏:「ウチみたいに経営の規模が小さければ、[ E ]に対する監査の免除といった新規上場企業の負担軽減措置も受けられますが、やはり上場した以上、責任は重いのですね。」
次の①〜⑥の事項のうち、その開示が会話の中の下線部(適時開示)に当てはまるものの組み合わせとして、最も適切なものを下記から選べ。
① 業務上の提携又は業務上の提携の解消
② 会社業務における法令違反事実等の不祥事の発覚
③ 有価証券報告書、四半期報告書
④ 有価証券報告書及び四半期報告書の提出遅延
⑤ 中期経営計画
⑥ 事業報告における内部統制システムに関する取締役会決議の概要