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中小企業診断士の過去問 平成28年度(2016年) 企業経営理論 問2

問題

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プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントに関する記述として、最も適切なものはどれか。
   1 .
競争優位性のある「金のなる木」事業は、分野の将来性に大きな魅力はなく、さらなる資金投下には資金効率からの判断が必要である。
   2 .
市場成長率の高い「花形商品」事業からの大きな余剰資金と「問題児」事業の売却で得た資金は、衰退期に入った業界の「金のなる木」事業に集中的に投入して市場地位を維持することが重要である。
   3 .
市場成長率の高い「花形商品」事業の生み出す余剰資金は大きいので、その資金を「問題児」事業に分散して投入を図ることが重要である。
   4 .
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントでは、事業への資金の投入量は自社の相対的な市場シェアで決まると考える。
   5 .
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントは、キャッシュフローの観点から企業の事業戦略の方向性を示し、事業間のキャッシュフローのアンバランスを許容している。
( 中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成28年度(2016年) 問2 )
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この過去問の解説 (2件)

8
1は、正しいです。
2と3は、大きな余剰資金を得られるのは金のなる木です。
4は、資金投入量は市場成長率で考えます。
5は、事業間のキャッシュフローのアンバランスまでを許容しているとは言い切れません。

よって、正解は1.です。

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5

正解は、「競争優位性のある「金のなる木」事業は、分野の将来性に大きな魅力はなく、さらなる資金投下には資金効率からの判断が必要である。」です。

【基礎知識】

ボストンコンサルティンググループ(BCG)が考えたプロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)の問題です。

1970年代に考案されたものです。当時米国の大企業は多角化を進め、複数の事業を抱えており、どの事業を撤退し、どの事業に資金を投下すべきかを考えるために考えられました。

縦軸に市場成長率、横軸に相対的市場シェアをプロットし、4つの象限に事業を当てはめていきます。

市場成長率は前年度からの市場の成長率、相対的市場シェアは業界1位の企業のシェアと比較して、自社のシェアがどれくらいかを見ます。

PPMでは、2つの考え方がもとになっています。

1つは経験曲線効果です。スケールメリットとも考えられます。業界で多くの生産を行う=コスト優位に立てるという考えになります。

もう1つは製品ライフサイクルです。製品はずっと成長率が高いままでいることはできず、いずれは成長が鈍化していくことを表しています。

この考えをもとに、4つの位置づけに区分して考えます。

①市場成長率、相対的市場シェアの両方が高い場合

→「花形」利益を出していますが、競合も激しく、シェア争いで投下費用も大きい位置づけです。製品ライフサイクルから必ず成長率は鈍化していきますので、その時に利益を稼ぐ「金のなる木」になるのか、「負け犬」になるのかが分かれます。

②市場成長率は高く、相対的市場シェアは低い場合

→「問題児」成長率の高さから押さえておきたい市場ですが、自社のシェアの低さから、高シェアの企業よりもコストなどの面で後れを取り、投資すべきか、撤退するべきか悩ましい位置づけです。

③市場成長率は低いが、相対的市場シェアは高い場合

→「金のなる木」成長率の低さから新規に参入する企業も少なく、競争も緩やか。シェアが高く、投下費用が少ないため、利益を創出できます。この利益を問題児や花形に投下するのが一般的です。

④市場成長率、相対的市場シェアの両方が低い場合

→「負け犬」利益を稼ぐことも困難で、成長率も低いことから、事業再構築、撤退を行う。

選択肢1. 競争優位性のある「金のなる木」事業は、分野の将来性に大きな魅力はなく、さらなる資金投下には資金効率からの判断が必要である。

正しい。「金のなる木」は投下資源を少なくして利益を創出し、「問題児」、「花形」の育成を行う資金を捻出するところです。しかし、「負け犬」になってもいけませんので、維持の投下は行いますが、慎重な判断が必要です。

選択肢2. 市場成長率の高い「花形商品」事業からの大きな余剰資金と「問題児」事業の売却で得た資金は、衰退期に入った業界の「金のなる木」事業に集中的に投入して市場地位を維持することが重要である。

誤り。「花形」は利益も出ますが、競争が激しいため投下費用も多いところになります。一方で「金のなる木」は利益が高く、競合は激しくないため、費用も少なく、ここでの利益を他の事業に振り分けていきます。

選択肢3. 市場成長率の高い「花形商品」事業の生み出す余剰資金は大きいので、その資金を「問題児」事業に分散して投入を図ることが重要である。

誤り。2の解説をご参照ください。

選択肢4. プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントでは、事業への資金の投入量は自社の相対的な市場シェアで決まると考える。

誤り。あと、市場成長率の軸も含めて考えます。

選択肢5. プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントは、キャッシュフローの観点から企業の事業戦略の方向性を示し、事業間のキャッシュフローのアンバランスを許容している。

誤り。前半は正しい記載ですが、後半の「アンバランスを許容」ではなく、再配分を行ってバランスをとることを目的としています。

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