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中小企業診断士の過去問 令和3年度(2021年) 経済学・経済政策 問7

問題

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貨幣乗数に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

a  マネー・ストックが1単位増えると、マネタリー・ベースはその貨幣乗数倍だけ増加する。
b  金融機関の準備率が高くなると、貨幣乗数は小さくなる。
c  現金よりも預金で通貨を保有する傾向が高まると、貨幣乗数は小さくなり、マネタリー・ベースの増加に伴うマネー・ストックの増加の程度も小さくなる。
d  中央銀行は、マネタリー・ベースのコントロールを通じて、マネー・ストックを調整する。
   1 .
aとb
   2 .
aとc
   3 .
bとc
   4 .
bとd
   5 .
cとd
( 中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和3年度(2021年) 問7 )
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この過去問の解説 (2件)

13

貨幣乗数についての出題です。

貨幣乗数とは、マネタリーベース1単位に対して、何単位のマネーサプライを作り出すことができるのかを表す指数です。

a 間違い

マネタリーベースが1単位増えると、マネーストックが何単位増えるのかを示す乗数です。

b 正しい

金融機関が中央銀行の当座預金に預け入れる額が増えると乗数が低下するとされています。

c 間違い

預金に対する現金の比率が高まると乗数が低下するとされています。

d 正しい

マネーストック=貨幣乗数×マネタリーベースで表すことができます。

よって、正解は4(bとd)です。

付箋メモを残すことが出来ます。
2

【基礎知識】

マネタリーベースとは、簡単に言うと世の中に流通している貨幣のことを言い、具体的には家計等で保有する貨幣と日銀で持っている当座預金残高の合計になります。

少し貨幣の状況を整理すると以下のようになります。

・ 日本銀行で持つ当座預金(R) ←市中銀行は集めた預金の一部を日本銀行

 に預けるとしている

・ 家計等で保有する現金(C)

・ 家計等が市中銀行に預けている預金(D)

マネタリーベース(Mb)はMb=C+R となります。

また、RはDの一定割合となるため、その比率をx(支払準備率という。R/D)とすると

R=xD となります。

また、市中にでている貨幣をMsとすると、保有している現金(資産等も含む)もしくは預金でもっているため、

Ms=C+D となります。

Ms/Mb=(C+D)/(C+R)となりますので、

Ms=((C+D)/(C+R))Mb となります。

つまり、実際に流通している貨幣量(Mb、マネタリーベース)と定期預金なども含め、世の中でストックされていると考えている現金(Ms、マネーストック)は異なり、マネタリーベースの何倍がストックされているとなっているのかを表す比率(ここでは(C+D)/(C+R))を貨幣乗数と言います。

【選択肢評価】

a マネタリーベースとマネーストックが逆で誤り。マネタリーベースは実際の貨幣量で、その貨幣乗数倍マネーストックがある。

b 基礎知識の式で、(C+D)/(C+R)はR=xDより、(C+D)/(C+xD)となる。xが大きくなると分母が大きくなる=乗数は小さくなるため、正しい。

c 預金で持つ傾向が増えると、(C+D)/(C+xD)でDが大きくなる。xは0~1の範囲になるため、Dが大きくなるほど、分子は大きくなり、その一定倍(x)だけ分母が大きくなるだけなので、乗数は大きくなる。よって誤り。

d 正しい

選択肢1. aとb

上記説明より、不適切です。

選択肢2. aとc

上記説明より、不適切です。

選択肢3. bとc

上記説明より、不適切です。

選択肢4. bとd

正解です。

選択肢5. cとd

上記説明より、不適切です。

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