問題
ただし、使用する電線は全て同じものを用い、電線1条当たりの抵抗は、1km当たり0.6Ωとし、抵抗以外は無視できるものとする。また、全ての負荷の力率は100%とする。
単相2線式なので、往路と復路を考慮すると、線路1km当たりの抵抗は、2倍の1.2[Ω]となります。
まず各点間の線路の抵抗を求めます。
F点~A点の線路の抵抗は、
1.2×50/1000=0.06[Ω]
F点~C点の線路の抵抗は、
1.2×100/1000=0.12[Ω]
A点~B点の線路の抵抗は、
1.2×200/1000=0.24[Ω]
C点~B点の線路の抵抗は、
1.2×150/1000=0.18[Ω]
となります。
F点とB点の電位差は、以下になります。
107-96=11[V]
A点→B点に流れる電流をIAB、
C点→B点に流れる電流をICBとすると、
F点→A点に流れる電流は、以下になります。
IAB+60[A]
F点→C点に流れる電流は、以下になります。
ICB+80[A]
F点→A点→B点の経路の電圧降下を求めると、以下になります。
0.06×(IAB+60)+0.24×IAB=11[V]
この方程式を解くと、以下になります。
IAB≒24.67[A]
F点→C点→B点の経路の電圧降下を求めると、以下になります。
0.12×(ICB+80)+0.18×ICB=11[V]
この方程式を解くと、以下になります。
ICB≒4.67[A]
B点の負荷電流は、IAB+ICBとなるので、これらを足すと、
24.67+4.67=29.34
となります。よって正解は1.となります。
線抵抗を出します。
100m = 0.06、50m = 0.03、200m = 0.12、150m = 0.09
単相二線式のため、抵抗値はこれの2倍になります。
FからAに流れる電流をIfaとすると
AからBに流れる電流はIfa-60となり
BからCに流れる電流はIfa-60-Iとなり
CからFに流れる電流をIfa-60-I-80となります。
線間の電圧降下は、
FA間は0.03×2×Ifa
AB間は0.12×2×(Ifa-60)
BC間は0.09×2×(Ifa-60-I)
CF間は0.06×2×(Ifa-60-I-80)
キルヒホッフの第二法則より
0.03×2×Ifa + 0.12×2×(Ifa-60) + 0.09×2×(Ifa-60-I) + 0.06×2×(Ifa-60-I-80) = 0
0.06Ifa + 0.24Ifa - 14.4 + 0.18Ifa - 10.8 - 0.18I + 0.12Ifa - 7.2 - 0.12I - 9.6 = 0
0.6Ifa - 42 - 0.3I = 0
2Ifa - 140 - I = 0
I = 2Ifa -140
条件より、FからBまでの電圧降下が11Vになるので
0.03×2×Ifa + 0.12×2×(Ifa-60) = 11
0.06Ifa + 0.24Ifa - 14.4 = 11
0.3Ifa = 25.4
Ifa = 254/3 ≒ 84.67
∴I = 2×84.67 -140 = 29.3
選択肢は1.です。