第三種電気主任技術者の過去問 平成29年度(2017年) 理論 問11
この過去問の解説 (3件)
「ホール効果」とは、電流に対して垂直に磁場が発生した時、起電力が生じる現象の事です。
「超伝導現象」とは、金属の温度を下げた時、ある一定の値で電気抵抗が0となる現象の事です。
「圧電効果」とは、圧縮すると電気が生じる現象の事です。
上記は全てpn接続の性質ではありません。
残りの「整流作用」「太陽電池」「発光ダイオード」は全てpn接続の性質を利用したものです。
以上により、選択肢の【2】が正解となります。
選択肢にある用語のうち、半導体のpn接合に関係があるのは
整流作用、太陽電池、発光ダイオードの3つだけです。
整流作用とは、一方向にしか電流を流さないダイオードの性質のことです。この性質を利用して交流電流を直流電流に変換することができます。
一般的なダイオードはp型半導体とn型半導体を接合させたものであるため、半導体のpn接合の性質と関係があります。
太陽電池とは、pn接合の半導体などに光を当てることで起電力が発生する現象(光起電力効果)を利用した機器のことです。
当然、半導体のpn接合の性質と関係があります。
発光ダイオードとは、pn接合の半導体に順方向の電圧を加えると、p型半導体の正孔とn型半導体の電子が結合し、この時発生するエネルギーを光として利用したものです。
半導体のpn接合の性質と関係があります。
以下、選択肢にある他の用語の解説をします。
表皮効果とは、導体に交流電流を流した時、導体の中心部で電流が流れにくくなり、電流密度が導体表面に偏ってしまう現象のことです。
交流電流を流すことで発生した磁界を打ち消す渦電流が、導体中心部では電流と逆方向に流れるために起こってしまいます。
半導体のpn接合とは関係ありません。
ホール効果とは、電流に対して垂直方向に磁場をかけると、電流にも磁場にも垂直な方向の起電力が現れる現象のことです。
pn接合の半導体においても利用されますが、導体など、その他の電流が流れる物質でも起こる効果なので、半導体のpn接合の性質とは関係ありません。
ちなみに、「ホール」とは発見者の名前からとられた人名で、「穴」とも「集会場」とも無関係です。
超伝導現象とは、金属などを冷却すると、ある温度で突然電気抵抗が0になる現象のことです。
半導体のpn接合とは関係ありません。
圧電効果とは、物質に圧力をかけると電圧が発生する現象のことをいいます。
半導体のpn接合とは関係ありません。
pn接続の性質による現象ではありません。
高周波電流であるほど、導体の表面の電流密度が高くなる現象です。
ホール効果
pn接続の性質による現象ではありません。
電流が流れている物体に磁場をかけると、
その物体内で電位差が生じる現象です。
整流作用
pn接続の性質を利用したものです。
pn接続は、一方向にのみ電流を流す性質から、
整流に用いられることがあります。
太陽電池
pn接続の性質を利用した装置です。
pn接続に光が照射されると、その光エネルギーが
電気エネルギーに変換され、電圧を発生します。
発光ダイオード
pn接続の性質を利用した素子です。
pn接続に電流を流すと、その電気エネルギーが
光エネルギーに変換され、発光します。
超電導現象
pn接続の性質による現象ではありません。
金属を超低温にした際に抵抗が0になる現象です。
圧電効果
pn接続の性質による現象ではありません。
物体に圧力をかけると電圧が発生する現象です。
よって、この問題の正解は【2】となります。
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