鉛蓄電池に関する問題です。
鉛蓄電池は、電解液として希硫酸を使い、正極活物質に二酸化鉛、負極活物質の鉛を使います。電池を放電させると、正極と負極は化学反応で硫酸鉛に変化して、起電力が低下します。
充電すると、起電力は戻り、正極、負極ももとに化学反応で戻ります。
選択肢1. 極板の種類には、主としてペースト式とクラッド式がある。
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鉛蓄電池の極板は、鉛か鉛合金製の格子状板に、活物質となるペーストを充填したペースト式極板が多く用いられます。
極板は、他には、ガラス繊維をチューブ状に編み上げ焼き固め、極板活物質の鉛粉を充填した、クラッド式があります。
選択肢2. 蓄電池の内部抵抗は、残存容量の減少に伴い減少する。
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内部抵抗は、残存する容量によて変化し、100%充電を1とすると、残存量40%で内部抵抗は1.2倍、20%で1.5倍、0%で2倍以上となります。
蓄電池の内部抵抗は、残存容量の減少に伴い、増加することになります。
以上から、「残存容量の減少に伴い減少する」は誤りです。
選択肢3. 蓄電池から取り出せる容量は、放電電流が大きくなるほど減少する。
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鉛蓄電池は、放電容量が多くなると、取り出すことができる電気容量が少なくなります。10時間容量を 100 とすると、5時間容量は80%、1時間で50%ほどになります。
選択肢4. 定格容量は、規定の条件下で放電終止電圧まで放電したとき、取り出せる電気量である。
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蓄電池の定格容量は、100%充電の状態から、端子電圧が規定の終止電圧に降下するまでの間に、取り出すことができる電気量です。単位は [A・h]です。