1級電気工事施工管理技士の過去問 令和元年度（2019年） 午前 ロ 問45

正解は【３】です。

電車の電動機を、ブレーキ時に発電機として利用し、
車両から架線に電気を戻す事ができる車両を電力回生車といいます。
しかし回生した電力を、うまく利用（負荷がない）できないと、
ブレーキ性能が低下する（回生失効）がおきます。

【１】
サイリスタインバータにより
直流→交流に変換し給電側へ戻します。
低減策として有効です。

【２】
上り線と下り線、問わず一番近い車両に回生電力を供給する事ができ、
低減策として有効です。

【４】
名前の通り、回生電力を充電し必要な時に放電でき、低減策として有効です。

【３】
12パルス整流器は、高調波対策に設置される物で、
低減策としては、不適当です。

3.のパルス整流装置は高調波対策に使用されます。
設問の直流電気鉄道においての回生失効の低減策としては誤りです。

直流電気鉄道で電力回生車を導入する場合、き電システム上で、回生失効の低減対策に関する問題です。

電力回生車は、ブレーキのときに電動機の発電制動で発電して、発電電力を架線に戻し、同じ線路上の近くの加速中の電車に電気を供給し、省エネを図る車両です。

回生エネルギーは、電力が利用できない場合、回生失効となって、通常の空気ブレーキに切り替わります。