問題
ア エンジニアリングデザインは調和することによって成立する。
イ エンジニアリングデザインは複雑をもって最善とする。
ウ システムが困難化、巨大化するときは分割する。
工 各機能の独立性が低いほど、良いシステムである。
オ システムには、概ねばらつきがある。
正解は1です。
「エンジニアリングデザイン」については頻出で、確実に点数が取れる問題が多いのでぜひ理解しておきましょう。
1:正しい
調和というのは全体のつり合いが取れているということです。
2:誤り
複雑でいいことは何もありません。シンプルさが求められます。
3:正しい
上記1・2に関連して、分割できるときは分割できるのが良いとされます。
4:誤り
上記1・2・3に関連して、独立性が高いほど、切り離したり追加したりが容易なので良いシステムといえます。
5:正しい
ばらつきがあることを前提に補正できるようにすることが必要です。
要するに小さなパーツを組み合わせて、大きなシステムを作ります。それぞれのパーツが独立していたほうが流用がきいたりメンテナンスがしやすいよ、ということです。
厳密な定義は以下ですが、問題を解くうえではややこしくなるだけなので参考程度にとどめておいてください。
エンジニアリングデザインとは
数学、基礎科学、エンジニアリング・サイエンス(数学と基礎科学の上に築かれた応用のための科学とテクノジーの知識体系)および人文社会科学等の学習成果を集約し、
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性などの現実的な条件の範囲内で、ニーズに合ったシステム、エレメント(コンポーネント)、方法を開発する、創造的、反復的で、オープンエンドなプロセスである。
エンジニアリングデザインに関する正誤問題です。
エンジニアリングデザインとは、単に形状を設計するだけではなく、製品やサービスなどの要求されるアウトプットに関する、コスト、安全性、環境への配慮、倫理、作りやすさ、持続性を包括した開発に関する用語です。
ア:正しいです
製品の要求される条件を満たすためには、トレードオフ(ある要件を過剰に満たすと、別の要件が成立しなくなる)が存在するため、これらのを満たすための最適解として調和という概念が必要です。
イ:誤りです
設計思想など、シンプルであることが望ましく、複雑になると、誰でも扱えない。間違いやすいといったデメリットがあります。
ウ:正しいです
システムは巨大化するほど、困難になります。分割することで、問題があったときの原因の特定が容易になったり、設計変更が容易になったりします。
エ:誤りです
各機能に独立性をもたせ、各機能がなるべく影響しないシステムを構築することで、柔軟なデザインの対応がしやすくなり、良いシステムと言えることができます。
オ:正しいです
製品仕様や方法に関してある程度ばらつきを考慮したシステムの構築が必要です。
したがって、1が正解になります。