技術士の過去問 平成30年度(2018年) 基礎科目「解析に関するもの」 問17
この過去問の解説 (4件)
1.適切です
上方向への力は、フックの法則 F = kx(k:バネ定数、x:変位)より、
F = ku となります。
下方向への力は、重力のみなので、F = mg となります。
この力が釣り合っているので、ku = mg となるため、適切です。
2.適切です
この系に作用するのは、弾性力による位置エネルギーと、
重力による位置エネルギーになります。
U = 1/2kx² より、1/2ku² となります。
外部ポテンシャルエネルギーは、U = mgh より、
変位ゼロを位置エネルギー0とすれば、-mgu となります。
よって、全ポテンシャルエネルギーは、1/2ku²-mgu なので適切です。
3.不適切です
つり合い位置において、バネの弾性力による位置エネルギーは0となる
ことから、つり合い位置において最小となるため不適切です。
4.適切です
力の成分は、ポテンシャルエネルギーの偏微分で表すことができます。
5.適切です
全ポテンシャルエネルギーの原理は、固体力学解析において、
有限要素法の基礎式となっています。
よって、3が正解です。
質点に対する、バネによる弾性力と重力の関係を問う問題です。
1.適切です。
質点に生じている力は、バネによる弾性力(上向きの力)と重力(下向きの力)の2点となります。
弾性力に関しては、フックの法則 F = kx(k:ばね定数、x:変位)より、F = kuと定義され、
重力に関しては、F = mg となります。
よってつり合いの方程式に置き換えると、 ku = mg となります。
2.適切です。
1.の解説と同様に、この系に生じるエネルギーは、弾性力による位置エネルギーと重力による位置エネルギーの2点になります。
弾性力による位置エネルギーUは、 U = 1/2kx2より、U = 1/2ku2と定義され、重力による位置エネルギーUは、弾性力と反対方向に作用しているためマイナスが付き、-mguとなります。
よって全ポテンシャルエネルギーΠpは、 1/2ku2-mgu となります。
3.不適切です。
つり合い位置における弾性力及び重力による位置エネルギーは相殺されるため、全ポテンシャルエネルギーは0となります。
4.適切です。
3.にて Πp = 1/2ku2-mgu と分かりますので、dΠp /du = 1/2ku2-mgu = 0 となります。
全ポテンシャルエネルギーをuについて微分すると、ku-mg = 0 となり、-mgを移項させることで、ku = mg となります。
5.適切です。
静力学とは、静止している物体に働くいくつかの力のつり合いを論じる分野で、この静力学が固体力学解析の有限要素法における基礎となっています。
これらより、3が正解となります。
重力方向にバネを取り付けた質点の変位に関する正誤問題です。
1.適切です
重力方向にばねを付けた質点にはm(質点の重量)×g(重力加速度)の力が作用し、反対方向に k(バネ定数)×u(質点の変位)の力が作用します。両方向の力が釣り合う時はku=mgの式が成り立ち、物体は静止した状態になります。
2.適切です
全ポテンシャルエネルギーπは不釣り合い力ku-mgを変位uで積分した式になります。
3.誤りです
質点が釣り合う位置では、全ポテンシャルエネルギーは最小になります。
4.適切です
質点に作用する釣り合い方程式は、全ポテンシャルエネルギーπを微分することで求めることができます。
5.適切です
静止学において全ポテンシャルエネルギーの停留条件が基礎となっています。
したがって、3が正解です。
ばねのポテンシャルエネルギーに関する正誤問題です。
1.適切です
力の釣り合いの方程式は上方向の力と下方向の力を求めることにより表せます。
まず、上方向への力は、フックの法則 F = kx(k:バネ定数、x:変位)より、F = ku となります。
次に、下方向への力は、重力のみなので、F = mg となります。
この力が釣り合っているので、ku = mg となるため、適切です。
2.適切です
この系にでの全ポテンシャルエネルギーは、弾性力による位置エネルギー U と、重力による位置エネルギー V の和になります。
弾性力による位置エネルギーは U = 1/2ku² となります。
変位ゼロを位置エネルギー0とすれば、
重力による位置エネルギーは V = -mgu となります。
よって、全ポテンシャルエネルギーは、1/2ku²-mgu なので適切です。
3.不適切です。
つり合い位置 (u = 0) における全ポテンシャルエネルギーは、1/2ku²-mgu に 0 を代入すると 0 となることがわかります。
質点が釣り合う位置では、全ポテンシャルエネルギーは 0 になるため、最小になります。
よって不適切です。
4.適切です。
2.にて Πp = 1/2ku2-mgu と分かりますので、dΠp /du = ku-mg = 0 となります。
-mgを移項させることで、ku = mg となります。
よって、力の釣り合い方程式 ku = mg となるため、適切です。
5.適切です
全ポテンシャルエネルギーの停留条件を取り扱うこと静力学が、有限要素法の固体力学の基礎となっています。
よって正解は3です。
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