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技術士の過去問 平成30年度(2018年) 適性科目 問39

問題

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製造物責任法は、製品の欠陥によって生命・身体又は財産に被害を被ったことを証明した場合に、被害者が製造会社などに対して損害賠償を求めることができることとした民事ルールである。製造物責任法に関する次の( ア )~( カ )の記述のうち、不適切なものの数はどれか。

( ア ) 製造物責任法には、製品自体が有している特性上の欠陥のほかに、通常予見される使用形態での欠陥も含まれる。このため製品メーカーは、メーカーが意図した正常使用条件と予見可能な誤使用における安全性の確保が必要である。
( イ ) 製造物責任法では、製造業者が引渡したときの科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物に欠陥があることを認識できなかった場合でも製造物責任者として責任がある。
( ウ ) 製造物の欠陥は、一般に製造業者や販売業者等の故意若しくは過失によって生じる。この法律が制定されたことによって、被害者はその故意若しくは過失を立証すれば、損害賠償を求めることができるようになり、被害者救済の道が広がった。
( エ ) 製造物責任法では、テレビを使っていたところ、突然発火し、家屋に多大な損害が及んだ場合、製品の購入から10年を過ぎても、被害者は欠陥の存在を証明ができれば、製造業者等へ損害の賠償を求めることができる。
( オ ) この法律は製造物に関するものであるから、製造業者がその責任を問われる。他の製造業者に製造を委託して自社の製品としている、いわゆるOEM製品とした業者も含まれる。しかし輸入業者は、この法律の対象外である。
( カ ) この法律でいう「欠陥」というのは、当該製造物に関するいろいろな事情(判断要素)を総合的に考慮して、製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。このため安全性にかかわらないような品質上の不具合は、この法律の賠償責任の根拠とされる欠陥には当たらない。
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( 技術士 第一次試験 平成30年度(2018年) 適性科目 問39 )
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この過去問の解説 (3件)

15
製造物責任法に関する正誤問題です。

(ア)適切です
第二条「定義」に該当する内容であり、正しい記述です。

(イ)不適切です
第四条「免責事由」に該当します。
この場合は賠償の責めに任じないとあることから、誤りです。

(ウ)不適切です
被害者は、製造物の欠陥、欠陥と損害の間の因果関係を示す必要があることから、誤りです。

(エ)不適切です
第五条「期間の制限」に該当します。
その製造業者等が当該製造物を引き渡した時から十年を経過したとき、損害賠償の請求権は時効により消滅するとあることから、誤りです。

(オ)不適切です
第二条「定義」の中の「製造業者等の定義」には、輸入業者も含まれることから、誤りです。

(カ)適切です
第二条「定義」の中で、欠陥とは通常有すべき安全性を欠いていることと定義されていることから、正しい記述です。

よって、不適切なのは4つなので、3が正解です。

付箋メモを残すことが出来ます。
9

<正解>3

[解説]

製造物責任法に関する記述内容として不適切であるものの個数を問う問題です。

各選択肢の解説は、以下のとおりです。

(ア)適切です。

製造物責任法において「欠陥」とは、「当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、

その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して、

当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。」

とされています。

このため製品メーカーには、メーカーが意図した正常使用条件と

予見可能な誤使用のそれぞれにおける安全性の確保が求められます。

よって、適切な記述です。

(イ)不適切です。

当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における

科学又は技術に関する知見によっては、

当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと

を証明したときは、製造業者等は賠償の責めに任じない。

とされています。

よって、不適切な記述です。

(ウ)不適切です。

「製造業者等は、

その製造、加工、輸入又は前条第3項第2号若しくは第3号の氏名等の表示をした製造物であって、

その引き渡したものの欠陥により

他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、

これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。」

とあります。

損害賠償責任は、被害者が加害者の過失を立証しなければならないところ、

被害者が製造物の欠陥を立証すること、

欠陥と損害との間に相当因果関係が存在することを証明することで

損害賠償請求を求めることができる

ことになっています。

よって、不適切な記述です。

(エ)不適切です。

損害賠償の請求権は、

その製造業者等が当該製造物を引き渡した時から十年を経過したとき、

時効によって消滅します。

したがって、製品の購入から10年を過ぎた場合には、

損害の賠償を求めることができません。

よって、不適切な記述です。

(オ)不適切です。

製造業者等には「当該製造物を業として製造、加工又は輸入した者」が含まれます。

したがって、輸入業者も製造物責任法の対象となります。

よって、不適切な記述です。

(カ)適切です。

製造物責任法において「欠陥」とは、「当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、

その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して、

当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。」

とされています。

したがって、安全性にかかわらないような品質上の不具合は「欠陥」に該当しません。

よって、適切な記述です

上記、(ア)から(カ)の選択肢のうち不適切な記述は、

(イ)(ウ)(エ)(オ)の4個となり、

答えは、「3」となります。

3

製造物責任法に関する正誤問題です。

(ア)適切です
正常使用範囲や予測できる誤使用の範囲で安全性の確保が必要です。

(イ)不適切です
引き渡したときの科学または技術に関する知見によって欠陥を認識できなかった場合は製造物責任者としての責任の義務を負うことはありません。

(ウ)不適切です
損害賠償を求めるためには、被害者が①製造物に欠陥が存在していたこと。②損害が発生したこと。③損害が製造物の欠陥により生じたことの3つの事実を明らかにすることが原則となります。

(エ)不適切です
損害賠償請求権は、原則として、製造物を引き渡したときから10年の除斥期間により消滅するとしています。

(オ)不適切です
輸入業者もこの法律の対象になります。

(カ)適切です
この法律は被害者を保護するものであり、安全性を欠く欠陥に関わるものです。

したがって、不適切なものの数は4となり、3が正解となります。

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