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行政書士の過去問 平成30年度 法令等 問30

問題

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抵当権の効力に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。
   1 .
抵当権の効力は抵当不動産の従物にも及ぶが、抵当不動産とは別個に従物について対抗要件を具備しなければ、その旨を第三者に対して対抗することができない。
   2 .
借地上の建物に抵当権が設定された場合において、その建物の抵当権の効力は、特段の合意がない限り借地権には及ばない。
   3 .
買戻特約付売買の買主が目的不動産について買主の債権者のために抵当権を設定し、その旨の登記がなされたところ、その後、売主が買戻権を行使した場合、買主が売主に対して有する買戻代金債権につき、上記抵当権者は物上代位権を行使することができる。
   4 .
抵当不動産が転貸された場合、抵当権者は、原則として、転貸料債権(転貸賃料請求権)に対しても物上代位権を行使することができる。
   5 .
抵当権者が、被担保債権について利息および遅延損害金を請求する権利を有するときは、抵当権者は、原則として、それらの全額について優先弁済権を行使することができる。
( 行政書士試験 平成30年度 法令等 問30 )
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この過去問の解説 (3件)

8
正解は3
抵当権に関する設問です。

1× 判例(最判S44.3.28)は、「宅地に対する抵当権の効力は、特段の事情のないかぎり、抵当権設定当時右宅地の従物であつた石燈籠および庭石にも及び、抵当権の設定登記による対抗力は、右従物についても生ずる」としています。抵当不動産の従物は、別個に対抗要件を具備する必要はありません。

2× 判例(最判S40.5.4)は、「土地賃借人が該土地上に所有する建物について抵当権を設定した場合には、原則として、右抵当権の効力は当該土地の賃借権に及び、右建物の競落人と賃借人との関係においては、右建物の所有権とともに土地の賃借権も競落人に移転するものと解するのが相当である」としています。

3〇 判例(最判H11.11.30)は、「買戻特約付売買の買主から目的不動産につき抵当権の設定を受けた者は、抵当権に基づく物上代位権の行使として、買戻権の行使により買主が取得した買戻代金債権を差し押さえることができる」としています。

4× 判例(裁決H12.4.14)は、「 抵当権者は、抵当不動産の賃借人を所有者と同視することを相当とする場合を除き、右賃借人が取得する転貸賃料債権について物上代位権を行使することができない」としています。

5× 民法375条1項に反するので、誤りです。「(抵当権の被担保債権の範囲)第三百七十五条 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。ただし、それ以前の定期金についても、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時からその抵当権を行使することを妨げない。 2 前項の規定は、抵当権者が債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有する場合におけるその最後の二年分についても適用する。ただし、利息その他の定期金と通算して二年分を超えることができない。」

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5
①妥当でない
判例は、抵当権の効力は抵当不動産の従物にも及び、抵当権設定登記により、従物についても抵抗力が及ぶとしています。

②妥当でない
判例は、建物に抵当権が設定されたときは敷地の賃借権も原則としてその効力の及ぶ目的物についても含むとしています。

③妥当
正しい記述です。

④妥当でない
判例は、抵当不動産の賃借人(転貸人)は、自らの債権を負担する理由はないとして、抵当権者は、転貸料債権(転貸賃料請求権)に対して物上代位権を行使することはできないとしました。

⑤妥当でない
この場合、元金については、全額優先弁済が認められますが、利息および遅延損害金については、満期となった最後の2年分しか請求することができません(民法375条1項、2項)。

したがって、③が正解です。

3
1.妥当でない
抵当権の効力は抵当不動産の従物にも及びます。

2.妥当でない
借地上の建物に抵当権が設定された場合、建物の抵当権の効力は、原則借地権にも及びます。

3.妥当である
その通り。

4.妥当でない
抵当不動産の賃借人を所有者と同視することを相当とする場合を除き、原則抵当権者は物上代位権を行使できません。

5.妥当でない
利息その他の提起金を請求することができるのは、満期となった最後の2年分についてのみです(375条1項本文)。

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