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保育士の過去問 平成26年(2014年) 保育原理 問14

問題

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次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。


【事例】
5月の園内研修の場面である。4歳児クラスでは、支度の済んだ子どもがエプロンをして、給食準備を手伝っている。4歳児クラス担当の保育士が以下の場面を話し、それについて職員間で話し合った。
N君は給食準備のお手伝いをしたくて「早い者勝ちだよ」と言いながら、手早く支度をし、毎日エプロンをして給食準備のお手伝いをしている。U君も準備を手伝いたいが、支度が遅くなってしまい、お手伝いができずにいた。それでも、早く支度を終えようと数日、がんばるが、今日もあと一歩のところでエプロンがなくなってしまう。とうとう、目に涙をためて立ちつくすU君。 保育士が「U君も一生懸命支度したんだけど、エプロンがなくなって悲しがってるよ」と言うと、N君は「だって早いもん勝ちだもん」と言う。 保育士が「U君悲しそうだよ。涙いっぱいだね」と言うと、N君は「だって…」と、少し考えてから、「あした、U君にお手伝いをしてもらおうか」と言う。 保育士は「いい考えだね。U君よかったね」と語りかけた。

【設問】
次のうち、「保育所保育指針」に照らして、この場面での保育士の対応に関する最も適切な記述を一つ選びなさい。
   1 .
早い者勝ちを主張するN君は自己中心的なので、保育士が「いい考えだね」と肯定するのはよくない。
   2 .
4歳児はきまりに敏感になる時期なので、保育士は、支度が済んだ順にエプロンをつけるというルールを確認し、U君に我慢するよう伝えるべきだった。
   3 .
4歳なのだから自分の気持ちをN君にきちんと言って、代わってもらうようにと、保育士がU君に言うべきだった。
   4 .
5月という時期を考えると、N君、U君の給食準備を手伝いたいという気持ちを受けとめることが大切なので、この対応でよい。
   5 .
子ども同士で考えるとこのようなトラブルが発生するので、保育士が当番を決めるのがよい。
( 保育士試験 平成26年(2014年) 保育原理 問14 )
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この過去問の解説 (3件)

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事例問題では対象年齢が何歳であるかにより発達段階や保育士の関わりがどの程度、必要であるかを見極める必要があります。
今回の設問は4歳児です。4歳児の発達過程を簡単にまとめると下記のようになります。

・目的を持って行動する。
・自分の行動やその結果を予測して不安になるなどの葛藤も経験する。
・仲間とのつながりが強くなる中で喧嘩も増えてくる。
・その一方できまりの大切さに気付き守ろうとする。
・感情が豊かになり身近な人の気持ちを察し少しずつ自分の気持ちを抑えられたり我慢ができるようになってくる。

1.誤り。N君の自己中心的な性格を肯定(その通り認めること)しているわけではありません。

2.誤り。決まりの大切さに気付き守ろうとする時期ではありますが、U君に我慢をするように伝える対応は不適切です。

3.誤り。だんだん身近な人の気持ちを察したりすることも出来てくる年齢です。U君とN君の関わりを観察しながら適宜、声掛けや対応をしていくことが必要です。設問は保育士がU君に言うとなっていますので、これは不適切な対応です。

4.正しい。N君、U君の気持ちを受容し対応することが必要です。

5.誤り。4歳児はケンカも増える時期ではありますが一方で決まりの大切さにも気付く時期です。
子ども同士で考える事の大切さも必要です。
トラブルを恐れて全て保育士が決める事では当人たちの成長や発達において適切な援助とは言えません。保育士はその場面や年齢において適宜、柔軟な対応が求められます。

よって選択肢4が正解です。

付箋メモを残すことが出来ます。
10
保育所保育指針解説書では、おおむね4歳の発達過程について、
・全身のバランス
・身近な環境への関わり
・想像力の広がり
・葛藤の経験
・自己主張と他者の受容

仲間とのつながりが強くなる中で、けんかも増えてくる。その一方で、決まりの大切さに気づき、守ろうとするようになる。感情が豊かになり、身近な人の気持ちを察し、少しずつ自分の気持ちを抑えられたり、我慢ができるようになってくる。

と記述しています。

1 不適切です。 この場面では、保育士はN君が「早い者勝ち」という主張にこだわるのをやめてU君と折り合いをつける提案をしたことに対して肯定しているので、N君の自己中心性を肯定しているわけではありません。自己の主張を通したい気持ちと相手の主張を受け入れることの葛藤を乗り越えたことを肯定することで、子どもは周囲の人の気持ちを理解していきます。

2 不適切です。 きまりを守る大切さがわかってくる時期ですが、まだきまりの理解が自己中心的であることもあります。また、きまりそのものが妥当かどうかは保育者が常に意識する必要があります。

3 不適切です。 自己主張ができるようになってきますが、他者の気持ちを察することもできてきます。複雑なやり取りを自分だけで十分にできる段階とは言えません。

4 適切です。

5 不適切です。 仲間といることを楽しむ一方で、自己主張ができるようになり、競争心も生まれてけんかも多くなりますが、トラブルを回避するだけでは、学ぶ機会を奪うことになります。主張をぶつけ合い、やり取りを重ねる中で互いに合意していくという経験を積むために、保育者は適切に介入し、援助していくことが大切です。

2
正解は4です。
事例についての問題は、月齢の発達段階理解と保育士の援助の在り方を考察することにあります。

おおむね4歳の発達過程
・全身のバランスを取る能力が発達
・想像力が豊かになり、目的を持って行動し、作ったり、書いたり、試したりするようになる。
・葛藤を経験
・仲間とのつながりが強くなる中で、けんかも増えてくる。決まりの大切さに気付き、守ろうとするようになる。
・感情が豊かになり、身近な人の気持ちを察し、少しずつ自分の気持ちを抑えられたり、我慢ができるようになってくる。


1:× N君の「早い者勝ち」という自己中心的な考え方を肯定している訳ではありません。

2:× 決まりの大切さに気が付く発達過程ではあるが、U君に我慢させるようにいうのは不適切である。
3:× 葛藤を経て、身近な人の気持ちが分かるようになってくる月齢なので、U君とN君の関わりを観察しながら声掛けや援助をすることが求められます。この問題では、保育士がU君に言うとなっているので不適切であるといえます。

4:○
5:× 4歳児は、友達とぶつかることも多いですが、葛藤を乗り越えて、友達と意思疎通ができるようになったり、決まりの大切さに気付くことができるようになる月齢です。経験を得る環境を保育者が援助しながら作ることが大切です。

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