保育士の過去問 平成30年（2018年）前期 子どもの保健 問112

解答は４です。

１　身体表現性障害
　身体表現性障害は、腹痛や下痢・めまいといった症状があるものの、検査などをしてもそのような所見がみられない、というような状態です。
　原因ははっきりとしないものの、ストレスのように精神的な問題が身体の症状として現れているようです。

２　広汎性発達障害
　広汎性発達障害として代表的なものは自閉症やアスペルガー症候群などです。
　対人関係が極度に苦手であったり、急な予定の変更・環境の変化が苦手、といった特徴があります。

３、全般性不安障害
　全般性不安障害とは日々の生活の中で、特に原因があるわけでは無いのに漠然とした不安が続く状態のことをいいます。
　不安が募ることで日常生活に支障が出たり、身体に不調が現れるようになることもあります。

４、強迫性障害
　厚生労働省ホームページを参考に解説します。
　事例にある頻繁に手を洗う、執拗に手の汚れを確認する、という行為は強迫性障害の代表的な症状です。
　強迫性障害はWHOの発表した、生活上の機能障害を引き起こす１０大疾患の１つにも挙げられています。
　発症には多様な要因が関係していると考えられていますが、原因は判明していません。

５、統合失調症
　厚生労働省ホームページを参考に解説します。
　統合失調症とは、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患です。
　それに伴って、人々と交流しながら家庭や社会で生活を営む機能が障害を受け「感覚・思考・行動が病気のため歪んでくる」ことを自分で振り返って考えることが難しくなりやすい、という特徴を併せ持っています。

正解は４です。

1 . 身体表現性障害
身体の病気と思われるような身体症状があるが、身体の診察や検査では特に異常がないことをいいます。

2 . 広汎性発達障害
自閉症、アスペルガー症候群のほか、レット障害、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害をふくむ総称です。

3 . 全般性不安障害
日常生活のなかで根拠がない不安や心配を漠然と持ち続けます。不安神経症ともいわれます。

4 . 強迫性障害
不合理な行為や思考を自分の意に反して反復してしまう精神障害の一種です。
具体的には不潔恐怖・洗浄脅迫、確認行為などがあります。

5 . 統合失調症
精神疾患で、幻覚や妄想といった精神病症状や意欲・自発性の低下などの機能低下、認知機能低下などの症状があります。

解答.４

1 . 身体表現性障害
心理的なストレスなどが原因となり、吐き気など、
身体的な症状が現れる障害です。
仕事に行こうとしたら、具合が悪くなり嘔吐してしまった、
などの症状も、身体表現性障害の恐れがあります。
ストレスが身体に現れて症状が出る心の病のため、
病院を受診しても、悪いところは見つからないことも特徴です。

2 . 広汎性発達障害
自閉症やアスペルガー症候群など、自閉症や自閉症に似た障害の総称のことです。
特定の物に強いこだわりを見せたり、対人関係が苦手だったりする特徴があります。

3 . 全般性不安障害
日々の暮らしの中で、常に漠然とした不安や心配事を抱えている状態を言います。
それが原因となり、身体的や精神的な症状が現れることもあります。

4 . 強迫性障害
設問の通りです。

設問のように、強迫観念から同じ行動を繰り返し、
度がすぎると日常生活に支障をきたします。
ただ、強迫性障害とは気づかずに、日常生活を送っている場合がほとんどだそうです。

5 . 統合失調症
幻覚や妄想といった症状が特徴的な精神障害です。
その他にも、思考がまとまらないといった症状もあります。
現在では100人に1人はかかる、と言われる、
もっとも多い精神障害とされています。