問題
a オフィス内で拾った手帳に記載されていた他人の利用者IDとパスワードを無断で使って、自社のサーバにネットワークを介してログインし、格納されていた人事評価情報を閲覧した。
b 同僚が席を離れたときに、同僚のPCの画面に表示されていた、自分にはアクセスする権限のない人事評価情報を閲覧した。
c 部門の保管庫に保管されていた人事評価情報が入ったUSBメモリを上司に無断で持ち出し、自分のPCで人事評価情報を閲覧した。
1が正解です。
不正アクセス禁止法とは、不正アクセスを行う行為、不正アクセスにつながる行為を禁止する法律です。
対象となるのは以下の内容です。
・不正アクセス行為
・他人の識別符号を不正に取得する行為
・不正アクセス行為を助長する行為
・他人の識別符号を不正に保管する行為
・識別符号の入力を不正に要求する行為
※識別符号とは、ID、PWなどを指します。
a) 禁止行為「他人の識別符号を不正に取得する行為」に該当します。
b) 正しい行為ではありませんが、不正アクセス禁止法の対象には該当しません。
c) 該当しません。ただし、刑法上の窃盗罪にあたる可能性があります。
不正アクセス禁止法では、他人のID、パスワードを用いて、システムや
コンピュータにアクセスする行為を禁止しています。
さらに、本人の許可なく認証情報を第三者に教えることも禁止しています。
a.適切です。
b.不適切です。
表示されている画面を閲覧したことになります。
c.不適切です。
USBメモリ内の情報を閲覧したことになります。
よって、1が正解です。
不正アクセス禁止法は、他者のID・パスワードを用いてアクセス権限の与えられていないシステムなどにアクセスすることや、アクセスのために他者のID・パスワードを不正に入手・保管することなどを禁止する法律です。
a:該当します。
他人のID・パスワードを使ってアクセス権のない情報を閲覧するのは不正アクセス禁止法で禁止されています。
b:該当しません。
他人のID・パスワードを使用せず、また閲覧した情報が他人のID・パスワードに関するものでもないことから不正アクセス禁止法には該当しません。
ただし、閲覧権限のない情報を閲覧していることから社内規定に違反する可能性があります。
c:該当しません。
アクセス制限がかけられていないUSBを使用しているため、不正アクセス禁止法には該当しません。
ただし、無断でUSBを持ち出していることから、その他の法律や社内規定に違反する可能性があります。
以上から、本肢が正解です。