介護福祉士の過去問 第33回(令和2年度) 医療的ケア 問110
この過去問の解説 (3件)
気管粘膜のせん毛運動とは、咽喉から肺までの気道の内壁を覆っている、粘膜とせん毛が行う働きのことです。
吸い込んだ空気中の細菌やウィルスなどを排除しています。
1、適切ではありません。
痰の粘度が高いと、痰の喀出が困難になる為、感染症のリスクを高めることになります。
2、適切ではありません。
気管粘膜のせん毛運動とは、「空気中の異物」をとらえるのではなく、「吸い込んだ空気中の異物」を排除する働きです。
3、適切ではありません。
せん毛運動は咳ではなく、痰として体外に運び出されたり、胃に入って消化されたりします。
4、適切ではありません。
気管内部が潤っている方が働きが良くなります。
5、適切です。
異物とともに、口腔から痰を排出します。
正解は5番です。
せん毛運動は、鼻や気管などの粘膜で吸い込んだ空気中の細菌やウイルスを排除する働きのことです。
粘膜で細菌やウイルスを止めてせん毛で排泄します。
1 痰の粘度が高いほうが動きがよい。→痰の粘度が高いとせん毛の運動を抑制するので間違いになります。
2 空気中の異物をとらえる運動である。→せん毛は空気中の異物をとらえる運動ではなく、排泄する運動になるので間違いになります。
3 反射的に咳を誘発する。→反射的に咳を誘発することについては、せん毛は関係していないので不正解になります。
4 気管内部が乾燥しているほうが動きがよい。→気管内部が乾燥しているとせん毛の運動が抑制されてしまうので不正解になります。
(正解)5 痰を口腔の方へ移動させる。→正解になります。痰を口腔の方へ移動させるのがせん毛運動の働きになります。
最も適切なものは5です。
気管粘膜の繊毛運動とは、息を吸い込んだときに
侵入してきたウイルスや菌などの異物を肺の中に
入れないようにするためのものです。
粘液で異物をとらえ、それを体外に出すための方法の一つが痰です。
よって5が適切です。
他の選択肢については以下のとおりです。
1.不適切です。
粘度が高いと、いわゆる痰が絡むという
状態になります。
異物をうまく外に出すことができないため、不適切です。
2.不適切です。
喉の異物を外に出そうとする働きです。よって不適切です。
3.不適切です。
粘膜表面の咳受容体がセンサーとなって、
脳の咳中枢に伝え、横隔膜や肋間膜などの呼吸筋に
指令が送られます。そのため粘膜でとらえてすぐに
咳を誘発するわけではありません。
4,不適切です。
乾燥していると滑りが悪いため、動きづらくなります。
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