運行管理者（貨物）の過去問 平成30年度 第2回 実務上の知識及び能力 問43

②が解答となります。

配送業務である早朝の乗務前点呼において、これから乗務する運転者の目が赤く眠そうな顔つきであったため、本人に報告を求めたところ、連日、就寝が深夜2時頃と遅く寝不足気味ではあるが、何とか乗務は可能であるとの申告があった。このため運行管理者は、当該運転者に対し途中で眠気等があったときには、自らの判断で適宜、休憩をとるなどして運行するよう指示し、出庫させた。

→誤りです。運行管理者の判断に誤りがあります。

　運転手からは寝不足気味であるとの申告があったため、正常な運転ができない恐れがあります。

この場合は乗務する運転手を交代させる若しくはもう1名運転手を付け交代要員として乗務をさせるなどの運行内容を検討する必要があります。　

正解は２.不適です。

＜解説＞

配送業務である早朝の乗務前点呼において、これから乗務する運転者の目が赤く眠そうな顔つきであったため、本人に報告を求めたところ、連日、就寝が深夜2時頃と遅く寝不足気味ではあるが、何とか乗務は可能であるとの申告があった。このため運行管理者は、当該運転者に対し途中で眠気等があったときには、自らの判断で適宜、休憩をとるなどして運行するよう指示し、出庫させた。

→貨物自動車運送事業輸送安全規則（過労運転の防止）第三条（以下抜粋）

「６　貨物自動車運送事業者は、乗務員の健康状態の把握に努め、疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をし、又はその補助をすることができないおそれがある乗務員を事業用自動車に乗務させてはならない。」と規定されており、睡眠不足の理由により安全な運転をすることができないおそれがある場合には乗務させていけません。

また、眠気で運行を中断し休憩するという判断は運転者自身ではなく、運行管理者が判断し指示をするべきです。

よって２.不適が正解になります。

事業用自動車の運転者の健康管理及び就業における判断・対処に関して、問題を見ながら解説します