正解は 1 です。
貧血は、血液中の赤血球数またはヘモグロビン量が正常以下となり、酸素運搬能力が低下した状態をいいます。
貧血には、鉄欠乏性貧血のほか、溶血性貧血、再生不良性貧血、巨赤芽球性貧血などがありますが、鉄欠乏性貧血は最も多くみられる貧血です。
1、 総鉄結合能(TIBC)とは、血中のトランスフェリンに結合可能な鉄の総量のことです。
鉄欠乏性貧血では、貯蔵鉄と血清鉄の減少が起こりますが、体の各組織での酸素不足を解消しようとして、血中のトランスフェリン(鉄結合たんぱく)の量が増加します。その結果、総鉄結合能(TIBC)は上昇します。
2、 鉄欠乏性貧血では、貯蔵鉄、血清鉄ともに減少します。
3、 鉄欠乏性貧血では、平均赤血球容積(MCV)値は低下します。平均赤血球容積(MCV)とは、赤血球の平均的な大きさのことです。赤血球の容積が小さいと、運べる酸素の量が少なくなり、貧血を起こします。
4、 鉄欠乏性貧血では、ヘモグロビン(Hb)値は低下します。ヘモグロビンは血色素ともいわれ、構造の中に鉄を含みます。
5、 鉄欠乏性貧血では、ヘマトクリット(Ht)値は低下します。ヘマトクリット(Ht)とは、血液中に占める赤血球の容積の割合を百分率で示したものです。赤血球容積ともいいます。鉄欠乏性貧血では、特に低下が著しく見られます。