正解は1.【拘束性換気障害に分類される。】です。
肺気腫とは、酸素と炭酸ガスの交換を行う肺胞の組織が壊れ、
肺に溜まった空気を押し出せなくなる疾患です。
以下、詳細の説明です。
1.○(誤っている記述)
肺気腫は閉塞性喚起障害に分類されます。
閉塞性喚起障害とは、気道の閉塞障害のためにおこる肺の換気障害のことで、
肺気腫や気管支喘息などが当てはまります。
なお、拘束性換気障害とは肺の容積が縮小する異常で、
パーセント肺活量(予測肺活量に対する実際の肺活量の割合)が80%に低下した状態のことです。
2.×(正しい記述)
マラスムスとは、不十分な栄養摂取に起因するエネルギー・たんぱく質摂取不足の状態です。
重度になると高度な発育障害と著明な体重減少をもたらします。
肺気腫になると息切れによって食欲が落ちやすく、
また呼吸低下によってエネルギー消費が亢進するため、
これになりやすい傾向にあります。
3.×(正しい記述)
1秒率とは、1秒量の肺活量に対する比率(一秒量/肺活量)を指します。
肺気腫は呼吸が十分にできなくなる疾患のため、1秒率が低下します。
4.×(正しい記述)
喫煙は肺気腫の最も大きな危険因子です。
その他、化学物質や大気汚染、遺伝等が危険因子となります。
5.×(正しい記述)
予後因子とは、病気が術後どのような経過をたどるのかを予測し、
適切な治療方法を選択するための判断材料のことです。
肺気腫になると息切れによって食欲が落ちやすく、
必要なエネルギーを摂りにくくなって更に悪化する傾向があります。
そのため、BMI(体格指数)を参考にしながら十分な栄養管理をすることが必要です。