1級建築施工管理技士の過去問 令和3年(2021年) 午前 問14
この過去問の解説 (2件)
製品名の後ろについてくる数字が指し示すものは、難しいものではありません。
エマルションとは、互いに混じりあわない液体を合わせたもので、一方が小滴となって他方に分散している状態のことをいいます。
製品の抗張積とは引張強さと最大荷重時の伸び率との積のことです。
フラースぜい化点の温度とは、冷やしながら曲げた時に塗膜に最初に亀裂が入る温度です。
高温から低温になっていく途中経過の測点ですので、低い温度で亀裂が入るほど、良いアスファルトということになります。
1500は、㎡あたりの重さを表しています。重ければ重いほど、厚みがある強いルーフィングということになりますね。
製品によって、何を指し示す数字か異なりますので、正しく覚えましょう。
防水材料に関する問題は毎年のように出ています。
防水の種類別に特徴と工法を整理しておきましょう。
【〇】
エマルションは「水中に油分を分散させた状態」を指します。
これと逆の「油中に水分を分散させた状態」もエマルションです。
エマルションは乳化とも訳され、身近なものでは牛乳やバターがあります。
エマルションペイントEPは水中に樹脂(油分)を乳化させた塗料です。
【〇】
抗張積はストレッチルーフィンク゛のJIS規格による性能項目の一つであり、
最大荷重時の引張強さ(N/mm2)と伸び率(%)の積です。
抗張積が大きいほど破断しづらくなります。
砂付ストレッチルーフィンク゛800の数値800は抗張積を示しています。
【〇】
ぜい化点(脆化点)とはアスファルト性能を示す数値の一つです。
アスファルトのぜい化とは、アスファルトが展延性を失うことを意味し、
冷却時にぜい化が始まる温度がぜい化点です。
フラースぜい化点とは、薄板に塗布したアスファルト膜を冷却しながら曲げ試験を行う場合に、
そのアスファルト膜が破断する温度のことです。
フラースぜい化点が低いほど、低温特性に優れているアスファルトとなります。
【✕】
アスファルトルーフィングは原紙にアスファルトを浸透させた防水材料です。
JISで規定されているのはアスファルトの含侵量ではなく、製品の単位質量です。
アスファルトルーフィング1500は、1m2当り1500g以上の質量をもつアスファルトルーフィングです。
防止材料は主に次の3種類があります。
①アスファルト防水材(改質アスファルトを含む)
②塗膜防水材
③シーリング材
それぞれの用途と性能を把握し、製品表記について整理しておきましょう。
実際に積算や発注する時に気をつけている部分が試験によく出ます。
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