問題
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心理学の研究に携わった人物に関する記述として適切なものは、次のうちのどれか。
1 .
バンデューラは、人間の行動の形成、変容、発達に、社会的諸条件が果たしている役割を重視し、社会的学習理論を提唱した。社会的学習理論は、模倣による学習よりも、外的直接的強化による意図的学習を重視している。また、人間がボボ人形に暴力を働いている映像を見た子供は、人間がボボ人形に愛情をもって接している様子を見た子供よりも、ボボ人形に対して攻撃的になることを明らかにした。
2 .
ケーラーは、チンパンジーの問題解決過程を研究した。チンパンジーが二つの棒を組み合わせてバナナを引き寄せたり、高い所に吊り下げられたバナナを取るのに離れた場所にある箱を運んできたりするなど、道具の製作や使用というべき行動を観察した。このような課題解決行動は、その場の手段と目標の関係が洞察されているのではなく、過去の偶然の成功により試行錯誤的になされることを示しているとした。
3 .
ブルーナーは、広く認知過程一般の研究に目を向け、概念達成の方略、認知の発達の研究等で成果を挙げた。スキャフォールディングという考え方を基盤として、文化的発達は大人と子供が共同で行う精神間機能から、子供が一人で行う精神内機能へと進むという考え方を教授や学習と発達に当てはめた「発達の最近接領域」という概念を提唱した。また、認知論的心理学の知見を科学教育の中に活用しようと努めた。
4 .
ユングは、意識と無意識、内向性と外向性など、対立する要素をもち合わせる性格の多面性が強調される分析心理学の理論を構築した。この理論は、生活様式により、理論型、経済型、審美型、権力型、宗教型、社会型の六つの類型に分けられている。また、人の心には意識的な在り方の偏りを正して、心の全体性を実現しようという働きがあると考え、それを個性化の過程と呼んだ。
5 .
スキナーは、環境により強化された行動は次第に発生頻度が増加し、環境により弱化された行動は次第に発生頻度が減少するといった、周囲の環境条件が生物の行動を決定するという考えに基づく「オペラント条件付け」の組織的な研究を行った。レバーを押すと給餌される仕掛けを備えた実験装置を使って、ラットやハトの行動形成過程である強化のスケジュールの詳細な研究を進めた。
( 公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成28年度(H29年度採用) 共通問題 問19 )