問題
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学習理論に関する記述として適切なものは、次の1〜5のうちのどれか。
1 .
ソーンダイクは、箱の中に入れられたネコが、箱から脱出するために引っかいたり、かみついたり、転げ回ったりなどの不適切な反応を積み重ねていくうちに掛け金を外すという正しい反応に至る経過から、試行錯誤による学習という考え方を提唱した。
2 .
ケーラーは、ヒヨコやチンパンジーに移調の可能性がみられること、チンパンジーが回り道、道具の使用、道具の制作等の洞察を表す行動を示すことなどを明らかにした。このことから、学習は反復経験の効果が最も重要であるという接近説を提唱した。
3 .
ハルは、刺激と反応の結合、強化の効果といった概念で学習を説明しようとした。中でも習慣強度や動因などの仲介変数に立脚せず、被験体の自発的反応を前提とすることで、行動の目的や動機付けのような問題をも説明できるようにした点に特徴をみることができる。
4 .
パブロフは、イヌの消化腺の実験生理学的研究を行う中で、条件刺激が繰り返しによって無条件刺激に変化することを発見し、こうした学習は大脳皮質の働きによるものと考えた。この概念は後の心理学に採り入れられて、学習理論の発展に大きな影響を与えた。
5 .
トールマンは、ネズミの迷路学習場面で潜在学習という現象の存在を指摘した。目的・期待・計画の概念を導入するなど、連合説に極めて近い考え方で、認知説から連合説への潮流の変化に果たした役割は高く評価されている。
( 公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和元年度(R2年度採用) 共通問題 問10 )