この問題は、鉄筋コンクリート造のマンションの外壁に生じる劣化や不具合の現象と、それらが発生する原因についての理解を問うものです。
選択肢ごとに、それぞれの現象が適切に原因と関連付けられているかを判断する必要があります。
選択肢1. ポップアウトは、アルカリ骨材反応が原因の一つと考えられる。
適切
解説:ポップアウトは、コンクリート内部の骨材がアルカリ骨材反応(ASR)を起こし、体積が膨張することでコンクリート表面が飛び出す現象です。
したがって、アルカリ骨材反応が原因の一つと考えられるのは正しいです。
選択肢2. さび汚れは、コンクリートの中性化が原因の一つと考えられる。
適切
解説:さび汚れは、鉄筋の腐食が原因であり、コンクリートの中性化によって鉄筋の保護作用が失われることが一因です。
したがって、コンクリートの中性化が原因の一つと考えられるのは正しいです。
選択肢3. 白華(エフロレッセンス)は、紫外線が原因の一つと考えられる。
不適切
解説:白華(エフロレッセンス)は、コンクリートやモルタル内の水溶性塩類が水とともに表面に運ばれ、水が蒸発した後に塩類が結晶として残る現象です。
紫外線は直接的な原因ではありません。
したがって、紫外線が原因の一つと考えられるというのは不適切です。
選択肢4. ひび割れは、コールドジョイントが原因の一つと考えられる。
適切
解説:ひび割れは、コンクリートの打設時に適切な処理が行われなかった場合にコールドジョイント(コンクリートが硬化する前に次の打設が行われ、接合部に弱い部分が生じること)が原因で発生することがあります。
したがって、コールドジョイントが原因の一つと考えられるのは正しいです。
まとめ
この問題を解く際には、建築材料の化学的および物理的性質に関する知識が必要です。
各現象がどのような条件下で発生するかを理解し、それを原因と結びつけることが重要です。
また、現象が発生するメカニズムを正確に把握することで、適切な原因を導き出すことができます。
選択肢を検討する際には、一般的な原因と特定の現象との関連性を考慮する必要があります。