マンション管理士の過去問 令和2年度(2020年) 問39
この過去問の解説 (3件)
正答は 1 です。
1 工事請負契約は、基幹業務を管理会社に委託している場合であっても、管理会社と施工会社との間で締結するものではないので、適切ではありません。
2 工事請負契約書には、対象物件の所在地、工事内容、工期、工事代金、代金の支払い方法等の事項が記載されるので、適切です。
3 工事請負契約約款とは、請負契約に基づいて、発注者、請負者がそれぞれの立場で履行すべき事項を詳細に定めたもので、紛争を防止するためのものであり、適切です。
4 工事請負契約上、引き渡すべき図書とした工事保証書は、請負者と、工事で使用した建築塗料等の材料製造会社との連名により作成される場合があるので、適切です。
この問題は、マンションの大規模修繕工事に関する工事請負契約の締結についての記述の中から、適切でないものを選ぶものです。
工事請負契約の締結の手続きや、契約書の内容、約款、工事保証書に関する知識が問われています。
不適切
解説:マンション管理適正化法に基づく基幹業務を管理会社に委託している場合でも、工事請負契約の締結は管理組合と施工会社の間で行われるのが一般的です。
管理会社が代わりに契約を締結することは通常ありません。
適切
解説:工事請負契約書には、工事の詳細な内容や条件を明確にするため、工事対象物件の所在地、工事内容、工期、工事代金、工事代金の支払い方法などの基本的な事項が記載されるのが一般的です。
適切
解説:工事請負契約約款は、工事請負契約の詳細な条件や双方の義務を具体的に定めたものです。
これにより、契約の際の認識のずれや後のトラブルを防ぐことができます。
適切
解説:工事保証書は、工事の品質を保証するものであり、工事請負者と建築塗料等の材料製造会社が連名で作成する場合があります。
これにより、材料の品質に関する保証も含めて、発注者に対して安心感を提供することができます。
この問題を解く際には、マンションの大規模修繕工事に関する工事請負契約の基本的な知識や、契約書の内容、約款、保証書に関する一般的な知識をもとに、各選択肢が適切かどうかを判断する必要があります。
適切でないと思われる選択肢には、一般的な慣習や法律、契約の原則と矛盾する内容が含まれている可能性が高いです。
1.が答えになります。
≪詳細解説≫
大規模修繕工事の請負契約等に関する問題です。マンション管理士試験における法令等以外の実務的分野については、過去問で出題される問題を解答でき、各自でお手持ちの参考書等を理解できるレベルで良いと思います。また、一般常識で解答できる場合もあります。深入りはおすすめしません。
1.不適切
民法632条によると、「請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」とあり、設問のとおり、「工事請負契約の締結は、発注者である管理組合と選定された施工会社との間で行う。」ことが原則です。
「マンション管理適正化法に定める基幹業務を管理会社に委託している場合は、当該管理会社と施工会社との間で行う。」という例外は、適切ではありません。
2.適切
設問のとおりです。
3.適切
設問のとおりです。
4.適切
設問のとおりです。
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