マンション管理士の過去問 令和2年度（2020年） 問50

正答は　3　です。

ア　マンション管理業者の登録の有効期間の満了後引き続きマンション管理業を営もうとする者は、更新の登録を受けなければなりません。更新の登録は、有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に申請書を提出しなければならないので、正しいです。

イ　マンション管理士は、国土交通大臣の登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする者をいうので、正しいです。

ウ　管理事務とは、マンションの管理に関する事務であって、基幹事務（管理組合の会計の収入及び支出の調定、出納、マンションの維持修繕に関する企画又は実施の調整）を含むものをいいます。この中で、専有部分の維持等は除外されているので、誤りです。

エ　管理業務主任者は、重要事項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければなりません。免除規定はなく必ず提示する必要があるので、正しいです。

ア、イ、エが正しく、肢3が正答となります。

3.が答えになります。

≪詳細解説≫

ア　正

　マンション管理適正化法施行規則によると、「マンション管理業者の更新の登録を受けようとする者は、登録の有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に登録申請書を提出しなければならない。」となります。

イ　正

　マンション管理適正化法2条5号によると、「マンション管理士とは、国土交通大臣の登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務（他の法律においてその業務を行うことが制限されているものを除く。）とする者をいう。」となります。

ウ　誤

　マンション管理適正化法2条6号によると、「管理事務とは、マンションの管理に関する事務であって、基幹事務（管理組合の会計の収入及び支出の調定及び出納並びにマンション（専有部分を除く。）の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整をいう。）を含むものをいう。」となります。「専有部分を含む。」という部分が誤りです。

エ　正

　マンション管理適正化法72条4項によると、「管理業務主任者は、重要事項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。」となります。

この問題は、マンションの管理に関する記述の中から、マンション管理適正化法の規定に従ったものを判断する内容です。

具体的には、正確に法の規定に従った記述がいくつあるかを選択する必要があります。

ア　正しい

解説：マンション管理業者が業務を継続するためには、登録の更新が必要です。

この更新のための申請は、登録の有効期限が切れる前の特定の期間内に行う必要があります。

具体的には、期限の90日前から30日前までの間です。

この期間を逃すと、更新の手続きができなくなるため、注意が必要です。

イ　正しい

解説：マンション管理士は、マンションの管理に関する専門家としての役割を果たします。

彼らは国土交通大臣からの正式な登録を受け、その資格を持ってマンションの管理や運営に関する助言や指導を行います。

彼らの主な業務は、管理組合や区分所有者からの相談に応じて、適切なアドバイスやサポートを提供することです。

ウ　誤り

解説：管理事務は、マンションの運営に関わる中心的な業務を指します。

これには、管理組合の財務に関する業務や、マンションの維持・修繕に関する計画や実施の調整などが含まれます。

ただし、専有部分の維持に関する事項はこの定義には含まれていない点に注意が必要です。

エ　正しい

解説：管理業務主任者は、特定の重要な事項を説明する際に、その資格を証明する「管理業務主任者証」を相手方に見せる義務があります。

これは、相手方が管理業務主任者の正当性を確認できるようにするためのものです。

この手続きを怠ると、法的な問題が生じる可能性があります。

よって、正しい選択肢はア・イ・エであり、「三つ」となります。