人工弁置換術に限らず、手術後は早期離床を促すことで、特に呼吸器と循環器の合併症を予防することが出来ます。
1 . 反回神経麻痺
×不正解
反回神経は声帯をコントロールする神経で、反回神経麻痺になると嗄声が起こります。甲状腺、食道の手術後に注意して観察する必要があります。早期離床によって予防できないので、不正解です。
2 . 術後出血
×不正解
術後出血は術後合併症の一つに挙げられます。
術前に抗凝固剤を使用していた場合、手術中に出血が多かった場合に起こりやすいです。血液データを適宜確認しましょう。早期離床では予防できないため、不正解です。
3 . 縦隔炎
×不正解
縦隔とは、左右の肺と胸椎・胸骨に囲まれた部分のことを指します。人工弁置換術や冠動脈バイパス術などの開胸手術の際に起こりうる術後合併症として挙げられます。
食道がんなどにより食道穿孔した場合にも起こることがあります。創部感染が原因で、創部を清潔に保つ事が必要です。
早期離床で予防できるわけではないので不正解です。
4 . 肺炎
○正解
早期離床により、呼吸器合併症を予防することが出来ます。呼吸器合併症には、肺炎や無気肺などが挙げられます。よって、正解です。
また、循環器合併症には深部静脈血栓症や肺血栓症などがあります。