正解:4
(解説)
鉄欠乏性貧血特有の症状の中に、皮膚・粘膜症状があります。口内炎や舌炎、口角炎だけでなく、爪がでこぼこしたり、平べったくなったりすることもあり、写真のように爪の中央がへこんでスプーンのように反り返っている状態をスプーン爪と呼びます。鉄欠乏性貧血は、赤血球の成分であるヘモグロビンを作るために必要な鉄が不足して起こる貧血です。したがって、正解は「4」になります。
(補足)
1.ビタミンB12:ビタミンB12や葉酸の不足を原因とする貧血の総称を巨赤芽球性貧血といいます。ビタミン12不足の主な原因は、胃切除後や胃粘膜の萎縮、胃液の分泌不足によって、ビタミンB12の吸収障害が起こるためと考えられています。特に、胃粘膜の萎縮や胃液の分泌不足が原因のものを「悪性貧血」と呼び、食欲低下や味覚異常が起こることもあります。
2.ビタミンC:ビタミンCは、鉄分と一緒に接種すると、鉄の吸収率を数倍に高めることができます。
3.葉酸:葉酸の不足を原因とする貧血は、巨赤芽球性貧血です。葉酸欠乏の要因としては、野菜不足やアルコールの大量摂取、体が葉酸を多く必要とする妊娠・授乳中などの場合があげられます。