正解:1
(解説)
下垂体は、成長ホルモン、プロラクチン、副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンなどのホルモンを分泌する役割があります。この中でも性腺刺激ホルモンは、男性では精子形成、女性では月経を調節する役割があります。下垂体摘出は、主に下垂体腫瘍の治療で行われることが多く、下垂体を摘出することによるホルモンの分泌低下で、無排卵になる可能性があります。したがって、正解は「1」となります。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
2.単純子宮摘出術:子宮体がんの治療で行われます。卵巣を摘出しない限り、排卵は行われるため、無排卵にはなりません。よって、正解には該当しません。
3.低位前方切除術:直腸がんに対する手術療法のひとつです。合併症としては、術後感染やイレウスのほかに排尿障害、排便障害、勃起障害や射精障害などの性機能障害があります。これはリンパ節郭清時に自律神経を損傷した際に起こるもので、ホルモンの分泌とは関与していません。よって、正解には該当しません。
4.片側卵巣切除術:残存している卵巣より排卵が行われるため、無排卵にはなりません。よって、正解には該当しません。