理容師の過去問 第38回 理容の物理・化学 問37
この過去問の解説 (3件)
正解は2です。
脱色剤は、過酸化水素とアルカリ剤が反応し毛髪内のメラニン色素を酸化・分解することで脱色します。
1は正しい説明です。
永久染毛剤に分類される酸化染毛剤は、酸化染料が毛髪中に浸透し酸化することで発色するので、一度のシャンプーで色落ちすることはありません。
2が誤った説明です。
酸化染毛剤の染料には、直接染料・染料中間体・カップラー(調色剤)があり、カップラーと染料中間体を混合することでバリエーション豊かな色味をつくり出すことができます。
3は正しい説明です。
カラースプレーなどの一時染毛料は、毛髪の表面に厚生省が定めた法定色素(タール色素)などの染料を付着させて着色します。
4も正しい説明です。
答えは2です。
【ヘアカラー】
・脱色剤(医薬部外品)
毛髪のメラニン色素を酸化して分解することで、毛髪を明るくします。
1剤にアルカリ剤(アンモニア)、2剤に酸化剤(過酸化水素)が配合されています。
・酸化染毛剤(医薬部外品)
毛髪のメラニン色素を脱色すると同時に、酸化染料を毛皮質の中まで浸透させて、これを酸化重合することで発色させます。
シャンプーで色落ちしません。
1剤にアルカリ剤と酸化染料、2剤に酸化剤(過酸化水素)です。
・一時染毛剤(化粧品)
法定色素や顔料などの着色料を、基剤に配合して、毛髪に付着させます。
毛髪表面に付着させるので、1回のシャンプーで洗い落とすことができます。
1、
脱色剤は、メラニン色素を酸化分解して、毛髪が明るくなります。
よって、正しいです。
2、
酸化染毛剤は、染料がとても小さく、毛皮質の中まで浸透します。
浸透後、酸化重合して発色すると、染料の大きさが大きくなります。
その為、発色後は、染料が毛皮質の外側へ流出できなくなり、シャンプーで洗ってても色落ちは起きません。
よって、(染毛しても、1回のシャンプーで色落ちする)→(染毛すると、シャンプーで色落ちしない)の間違いで、これが正解になります。
3、
酸化染料には、染料中間体と、カップラーと、直接染料が、配合されています。
染料中間体とカップラーを一緒に使うことで、色々な色調の色を出すことができます。
よって、正しいです。
4、
法定色素とは、厚生労働省が許可したタール色素のことです。
一時染料は、染料を毛髪に付着させているだけなので、洗うと落ちます。
よって、正しいです。
酸化染毛剤は、色素のメラニンを酸化し脱色すると同時に、酸化染料を毛皮質中まで浸透させ、染色します。
よって、シャンプーなどに除去されることはなく、染毛効果は長期にわたって持続します。
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