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精神保健福祉士の過去問 第17回(平成26年度) 精神保健福祉相談援助の基盤 問35

問題

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次の事例を読んで、問題について答えなさい。

〔事 例〕
県のスクールソーシャルワーカーとして働くF精神保健福祉士は、小学校校長から、「G君(6歳、男児)をめぐって学級が混乱し授業が成り立たない」と相談を受けた。学級に入ったF精神保健福祉士は、落ち着きがなく授業中に立ち歩く児童が複数いる中で、特にG君は刺激に反応しやすく、こだわりが強そうで、教諭の指示に従おうとするもののうまくできずいらだっていることに気づいた。教諭からの情報ではG君家庭は母子世帯で、母Hさんが学童保育を利用しながら生計を立てており、困った時には市の母子自立支援員に相談しているとのことだった。母子自立支援員は、「Hさんが最近は体調を崩しがちなので子育てが心配だ」と話した。

F精神保健福祉士はHさんとの面談を希望したが、Hさんの勤務の関係でキャンセルが続いた。ある日、学童保育から学校に苦情があり急遽関係機関で対応を協議することとなった。学童保育指導員はG君をめぐる児童間のトラブルを申し立て、教諭は疲弊しきった様子で指導上の困難を訴えた。母子自立支援員は、Hさんのつらさを訴え、学校や学童保育の無理解を批判した。F精神保健福祉士は、所属機関による役割の違いに理解を示した。そして、G君やHさんが頑張って取り組んでいることをそれぞれの視点で振り返るよう促し、またそれぞれのかかわり方で工夫したことや役に立ったことについて情報交換していった。その後、G君、Hさんの状況と、教諭や学童保育指導員の取組について共通した理解が得られるように働きかけた。

その後、F精神保健福祉士はHさんと面談を行った。そしてHさんの了解を得て、関係者が一堂に集まってG君とHさんの今後の支援のために会議(※1)を開くことを決めた。
その後、学童保育ではG君が穏やかに過ごせる時間が増えてきた。学級ではボランティアが入ることで、子どもたち一人ひとりに支援の手が増え、G君も少しずつ落ち着いてくるようになった。Hさんは、今後のG君の支援を充実させるために、より専門的な支援を受けたいと希望を話すようになった。

次の記述のうち、この会議(※1)におけるF精神保健福祉士のかかわりとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
参加者各自の率直な気持ちや支援とその目的を話してもらう。
   2 .
G君の受診の必要性を、教諭と共にHさんに説得する。
   3 .
G君とトラブルになった児童との和解方法を、参加者に検討してもらう。
   4 .
学校の管理職や教諭に対して、ひとり親家庭への支援について理解を促す。
   5 .
Hさんの学校や学童保育への不満を代弁し、改善要求を行う。
( 第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問35 )
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この過去問の解説 (3件)

23
正解は1です。

1.改めて関係者が一堂に集まった状況から、参加者各自の率直な気持ちや、支援、その目的を話してもらうことは適切といえます。

2.受診の必要性を説得する形で行うことは適切ではありません。あくまでも本人やその家族が納得できる形で行うことが大切です。

3.さまざまな機関の関係者がいる中で、トラブルになった児童との和解方法を参加者に検討してもらうことは、根本的な解決方法ではないこともあり、最も適切とはいえません。

4.さまざまな機関の関係者がいる中で、学校の管理職や教諭に対して理解を促す働きかけは適切であるとはいえません。全体の理解が深まり、お互いが協力関係をもって事にあたれるような働きかけが必要です。

5.さまざまな機関の関係者がいる中で、学校や学童保育への改善要求を行うことは、対立関係を作り出すだけであり、適切な働きかけとはいえません。

付箋メモを残すことが出来ます。
8
〇1 . 参加者各自の率直な気持ちや支援とその目的を話してもらい、協働できる可能性を探っています。
✕ 2 . G君は、どうやら発達障害の可能性はあるようですが、受診をせまるという方法以前にすることはあるようです。
✕3 . G君とトラブルになった児童と今とりあえず和解させるということよりも、みなさんが安心して楽しく生活できる方法を探しています。
✕4 . 「ひとり親家庭への支援」といった一般的な要求をしているわけではないです。
✕ 5 .ソーシャルワーカーは、立場の弱い者の意見を「代弁」する役割を担うことがありますが、
ここでしているのは、G君ファミリーの代弁ではなく、関係者がお互いに理解し合うための支援をしています。

4
1 . 「参加者各自の率直な気持ちや支援とその目的を話してもらう」が、最も適切です。

 関係者会議を開催した際の、精神保健福祉士の役割についての問題です。

1 . は適切です。
「参加者各自の率直な気持ちや支援とその目的を話してもらう」ことで、情報の共有ができて関係機関の相互理解が深まり、支援の方向性を一致させることができます。最初の会議では、お互いの立場を確認することが重要となります。

2 .適切ではありません。
精神保健福祉士の役割には、医療機関受診の判断はありません。ですので、「G君の受診の必要性を、教諭と共にHさんに説得する」は適切ではありません。
また、G君の行動に心配な点があったとしても、医療機関受診を説得するのは性急です。Hさんに家庭でのG君の様子を聞きながら、心配なことはないか話を聞いていくことで信頼関係も築け情報も収集できるので、こちらが先だと思われます。

3 . は適切ではありません。
本事例で、G君とトラブルになった児童がいることが授業中の混乱の中核的問題だという場面は見当たりません。ですので、「和解方法を参加者に検討してもらう」は適切ではありません。

4 .は適切ではありません。
本事例で、学校の管理職や教諭がひとり親家庭への支援について理解が不足していると感じられる場面はありません。ですので、理解を促すのは適切ではありません。
又、精神保健福祉士は関係機関の相互理解を調整する役割があり、どこかの機関に偏る視点は円滑な支援を妨げる可能性があります。

5 . は適切ではありません。
本事例で、Hさんが学校や学童保育へ不満があり改善要求を持っている場面が見当たりません。ですので、適切ではありません。
又、当事者の意思を代弁する機能が精神保健福祉士の援助にはありますが、本事例には当てはまりません。関係機関と本人、Hさんが対立しないように関係を調整することが必要だと思われます。

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